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鄭大世4発口火弾も…一発退場でブチ壊し

[ 2010年3月24日 06:00 ]

<川崎F・メルボルン>前半終了間際、担架で運ばれる川崎F・鄭大世にレッドカードが出される

 アジア・チャンピオンズリーグは23日、各地で1次リーグ第3戦を行った。ここまで2連敗の川崎Fはホームでメルボルン(オーストラリア)と対戦。開始3分にFW鄭大世=チョン・テセ=(26)が先制。その後もゴールを重ねて4―0で今大会初勝利を挙げた。1次リーグ突破に望みはつないだが、鄭大世が退場処分を受けるなど手放しで喜べない内容となった。

【試合結果
1次リーグE組順位表


 3戦目にして初勝利を挙げた。前半3分にFW鄭大世が決めた先制点を口火に4ゴールと攻撃陣が爆発し、公式戦6戦目で初完封。1次リーグ突破に望みをつないだ川崎Fの最高のストーリーを、たった1つの愚かな行為がぶち壊した。

 3―0の前半47分、倒されて左足を痛めた鄭大世がキレた。無理やり起こそうとした相手選手の足を蹴って、担架の上でガムディ主審にレッドカードを突きつけられた。

 「一瞬イラッとして気づいたら足を払っていた。やっちゃいけないこと。無責任な退場で、レッド10枚分くらい重い愚行だと思っている」。試合後ロッカールームでチームメートに謝罪し、高畠監督から「くどいことは言わへんけど分かっとるやろ」と説教された鄭大世は反省の弁を並べた。

 鄭大世は前半34分にも今大会2枚目の警告をもらっている。処分はAFC規律委員会の裁定で決まるが、次節31日のアウェー・メルボルン戦の出場停止は確定。さらにもう1試合出場停止が科されることが濃厚で、1次リーグ残り3試合に出場できない可能性もある。鄭大世は「ヒーローになる試合でMVPではなくMDP、most disappointed player(最も失望を与えた選手)に成り下がった」とうなだれた。

 MF中村、FWジュニーニョら故障者が続出する今のチーム状況では犯した罪はさらに重くなる。ファウルを多く取るガムディ主審の特徴を踏まえて冷静にプレーしたというMF稲本は「テセの退場はいらないプレー」と反省を求めた。「まだ選手はいてますんで」と高畠監督は話したが、ベンチ入りメンバーを確保するのがやっと。残り3試合も、川崎Fは苦しい戦いが続く。

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2010年3月24日のニュース