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憲剛 一瞬の機転で川崎Fにスイッチ入る

[ 2009年9月23日 20:23 ]

名古屋に先勝し笑顔の、決勝点を決めた川崎・ジュニーニョ(左)と同点FKの中村

 【川崎F2-1名古屋】一瞬の機転が、川崎Fに逆転勝利をもたらした。1点を追う後半15分、ペナルティーエリア左外でのFK。角度はなく誰もがクロスを予想したが、キッカー中村は「狙っていた」と言う。右足で放ったシュートは2枚の壁の間を抜け、がら空きだったゴールの近いサイドに吸い込まれた。

 GKや守備陣の位置取りを瞬時に確認し、偶然ではなく計算ずくで奪った同点ゴール。これを機に、どこか硬かったチームは一気に躍動感を帯びた。「あれでスイッチが入ったね。いけるという気持ちになった」と中村は納得顔だ。3分後、持ち前の分厚い連続攻撃を仕掛け、森の右クロスを谷口がヘディング。クロスバーに当たった球をジュニーニョが押し込んで、瞬く間に逆転した。

 前半は先制を許し、度重なる決定機もジュニーニョが外した。このエースの逸機が響いた2年前の準々決勝を思い起こさせる嫌な展開だったが、「焦りはなかった。今回は2年前の経験があるから」とジュニーニョ。DFの伊藤も「こういう試合で勝ち切ったのは大きい。強くなったんじゃないか」と手応え十分だ。

 1点リードで次は敵地に乗り込む。「アドバンテージはある」と中村。2年前は果たせなかったアジアの4強へ、川崎Fが半歩前進した。

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2009年9月23日のニュース