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敗退ピンチ…強いチェルシーはどこに

[ 2008年11月28日 06:00 ]

<ボルドー・チェルシー>後半、2枚目の警告を受けて退場となるランパード(左)と、フェリペ監督

 欧州チャンピオンズリーグ1次リーグ8試合が26日に行われ、A組のチェルシーはボルドーと1―1で引き分け、1次リーグ突破を最終節に持ち越した。先制しながら精彩を欠いて後半38分に失点。ローマと入れ替わりで2位に転落し、最終節の結果次第では敗退の可能性も出てきた。D組ではアトレチコ・マドリードが無観客開催のホームでPSVを退け、8強に入った96~97年シーズン以来の出場で決勝トーナメントに進んだ。

【欧州CL1次リーグA組


 会見場に現れたフェリペ監督が吐き捨てた。

 「強い怒りを感じる。セットプレーに関しては常にハードな練習を行っているのに…。自分が監督になってコーナーからは初めての失点だろう」

 1点をリードしていた後半38分、ボルドーが得た左CKの守備でニアサイドに走り込んだMFディアラを完全にフリーにして失点。空中戦に強いDFテリー主将は競り合うこともできず、ボールの行方を見守るだけだった。3分後にMFランパードが2枚目の警告で退場となり、引き分けに持ち込むのがやっと。優勝候補の面影はなかった。

 プレミアリーグ最多の32得点を挙げてきた攻撃力も影を潜めた。MFデコを出場停止で欠いて立ち上がりから押され、遠めから積極的にシュートを放ってきたボルドーとは対照的に前半はシュートなし。後半15分にMFランパードのパスカットからFWアネルカのチーム初シュートで先制したが、シュート数4―14の劣勢では引き分けも致し方ない内容だった。

 1―3で敗れた前節ローマ戦に続く失態で2位転落。3位ボルドーとは勝ち点1差で1次リーグ敗退の危機を迎えた。自力突破には格下CFRクルージュをホームに迎える最終節で白星が必要だが、アウェー対戦時は運動量で圧倒されて0―0の引き分け。今大会チーム最多4得点のランパードを出場停止で欠き、不安はぬぐえない。フェリペ監督は「突破できないと考えるぐらいならブラジルに戻る。勝つ確率は75%」と笑みさえ浮かべたが、昨季準優勝の強豪が苦境に追い込まれた。

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2008年11月28日のニュース