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怒りの岡田監督、わずか19秒で去る

[ 2008年2月24日 06:00 ]

<日本・韓国>安田(右から2人目)と遠藤に指示を出す岡田監督

 【日本1―1韓国】指揮官はいらついていた。優勝を逸した試合直後のインタビューは終始ムッとした表情。最後は「残念です。もういいですか」と一方的に切り上げ、わずか19秒で姿を消した。ラフプレーに怒りをあらわにした20日の中国戦とは違い、それは自分たちへの怒りだった。

 永遠のライバル・韓国との大一番。総得点で下回っていたため勝つしかなかった。その状況で先制点を許す最悪の展開。「選手は力を出してくれたが、前半はまだまだ甘さがあった。詰めが甘かった。DFも甘さがあって失点してしまった。まだまだ課題がある」。批判ばかりが口を突いた。

 4バックで来ると予想していた韓国は3バックで、1トップがマークされて攻めあぐねた。それでも、前半は特別な指示はなし。選手に自主性を求めているとはいえ、無策に映った。立ち上がりの失点も、裏を返せばしっかりした形ができていないから。安田を投入して流れを変え、山瀬のゴールで追いついたが、FW矢野と播戸を次々に投入するパワープレーは実らなかった。「結果として負けていない。進歩の余地があるとポジティブに考えたい」という言葉は強がりに聞こえた。

 コンディション不良の高原に加え、大会直前に巻、大久保、阿部が相次いで離脱。今大会は限られた戦力の中でのテストも兼ねていた。加地を左サイドバック、安田は中盤で起用し、ダブルボランチも試した。それぞれ一定の成果は残したが、肝心の結果はついてこなかった。「人生で得られないものはなにもない。具体的に何かは分からないが、経験して何かを得ていく」。次戦は3月26日にアウェーで行われるW杯3次予選のバーレーン戦。反省と収穫を次に生かせるか否かは指揮官の手腕にかかっている。

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2008年2月24日のニュース