巨人・阿部の“五輪打法” 広いストライクゾーン…打てそうな球は打つ

[ 2016年8月7日 11:05 ]

中大時代の00年、シドニー五輪に出場した阿部

五輪野球復活 東京への提言

 野球競技が2020年東京五輪の追加種目に決まった。3大会ぶりの復帰で正式競技として初の金メダルを目指すと同時に、20年以降の競技存続も新たな課題となり、これまで五輪に出場した指揮官や選手による提言を3回にわたって連載する。第3回は巨人の阿部慎之助(37)。

 まずは東京五輪で野球の復活が決まって良かった。僕は野球は日本の国技だと思っている。将来のプロ野球選手を目指す子供たちの夢や目標になるし、東京でやれるのは凄くうれしい。

 アマでもプロでも五輪を経験させてもらった。五輪は世界の凄さを感じられる場所。野球選手は日本国内では有名かもしれないけど、世界に出たら凄い選手がいっぱいいる。そういう選手を見られたことが野球人生で一番プラスになっている。韓国やキューバの選手のスイングを見て、自分の小ささが分かった。もっともっと練習してうまくなりたいと思わせてくれる大会だった。

 国際大会ではあり得ないことが起こることが当たり前と思わないといけない。めちゃくちゃなジャッジだったり、試合前の練習が急になくなったり。何が起きても動揺しないことが大切。シドニー、北京ともにメダルを獲れなくて4位だったから、帰国した空港が嫌だった。何かモノを投げられたりしないかなとか思った。両方とも最後の試合は俺が最後の打者だったから。北京では“また俺か”って頭をよぎったことを覚えている。

 クリーンアップを打たせてもらったこともあったけど、知らない投手に対して打席では2ストライクまでが勝負。球を動かしてくるし、ストライクゾーンがどこまで取られるか分からない。自分が打てそうだと思う球は全部打ちにいくようにしていた。

 捕手として意識したことは、内角の使い方。外国人は内角を打つのが下手。甘く入れば一発を打たれるリスクはあるけど、どうやって使うかがポイントになる。北京の韓国戦では李スンヨプを抑えられたけど、あれは巨人で一緒にやっていてよく知っていたから。五輪では最新のデータをそろえるのは難しい。1巡目、2巡目でどういう反応をしてくるかを見極めることも重要だと思う。

 僕はメダルを持っていないから、東京五輪ではメダルを獲ってほしい。長打はなかなか出ないから、足を使える選手がいた方がいいと思う。外国の投手はクイックがうまくないし、隙を突いていけば勝機はある。

 4年後は41歳。やってみたい気持ちはあるけど、今はいい選手がいっぱいいるし、テレビで見ながら応援したい。五輪は自分を成長させてくれる場所。若い選手にも味わってもらいたい。 (読売ジャイアンツ捕手)
 =終わり=

 ▽阿部の五輪成績 00年シドニー五輪では中大4年時に選出され、予選リーグでは7試合のうち、3試合でスタメン出場。通算成績は18打数2安打、打率・111、0本塁打、2打点。巨人時代には08年北京五輪に出場。前年のアジア最終予選では3試合で13打数10安打、打率・769をマークしMVP。予選リーグ7試合中5試合で先発。第2戦の台湾戦では5回に同点本塁打を放った。通算は24打数3安打、打率・125、1本塁打、1打点。

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