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大輔 ゴースト曲問題初めて語った「“勘弁してよ”と…」

[ 2014年2月10日 05:30 ]

ソチに到着し、空港を出る高橋

 フィギュアスケート男子の高橋大輔(27=関大大学院)が9日、直前合宿地のモスクワから空路ソチ入りした。今季ショートプログラム(SP)使用曲「ヴァイオリンのためのソナチネ」の作曲者が別人と判明した問題に心の整理をつけて雑音を封印。最高の輝きを狙う。

 グレーのジャケットに黒のパンツ。日本代表公式ウエアに身を包んだ高橋が、決戦の舞台・ソチに降り立った。報道陣に囲まれ、SPで使う「ヴァイオリンのためのソナチネ」の作曲者が、佐村河内守さんとは別人と判明した話題に話が及ぶと、苦笑いで応じた。

 「正直、ビックリしかしていない。でも曲を選んだ時には背景を知らなかった。曲はいい。作った人が誰だろうと、どういう形だろうと。素晴らしい演技をするだけ」

 同曲は今季開幕前、悲壮感が漂う曲調の中に「どこかに希望がある」と直感し採用を決めた。本番直前の曲目変更は現実的な選択ではないが、この曲とともに厳しかった五輪への道を切り開いたという思い入れもある。もちろん「“勘弁してよ”と思った。このタイミングで」とショックは隠せないが「でもまあ、関係ない」。すでに心の整理をつけた。

 昨年11月末に右すねを痛め、12月のGPファイナルを欠場。不安を抱えて臨んだ国内最終選考会の全日本選手権で5位に沈みながら実績とメダルの期待から代表入り。「いろいろな思いが詰まった3度目の五輪。何があってもこれが最後。今、できることを精いっぱいやりたい」。周囲の雑音をシャットアウトして目標にまい進する。

 過去に世界選手権、GPファイナルを制した実力者が欲するのは世界最高の舞台での金メダルのみ。「厳しいと思うけど出るからにはトップが目標。そこを目指していく」。13日のSP、14日のフリーに向け、10日から会場での練習を開始する。

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2014年2月10日のニュース