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スマイルお預け五輪初勝利…守備健闘も1点遠く

[ 2014年2月10日 05:30 ]

<日本・スウェーデン>惜敗に肩を落とすスマイルジャパン

女子下位リーグ第1試合 日本0―1スウェーデン

(2月9日 シャイバ・アリーナ)
 スマイルジャパンは1次リーグ黒星発進となった。世界ランキングで上位と下位に分けられた下位リーグの初戦で、ランク10位の日本女子は同6位のスウェーデンに0―1の惜敗。98年長野大会以来16年ぶり2度目の出場で、五輪初白星はお預けとなった。第2戦は11日(日本時間12日午前0時開始)に同4位のロシアと対戦する。
【試合結果】

 最後はGKを下げて6人攻撃を仕掛けたが、1点が遠かった。第3ピリオドにFW久保が相手からパックを奪ってGKとの1対1に持ち込んだが「時間があって考えてしまった。あそこで決めていれば流れは変わっていた」と枠外に外れた。第2ピリオドに2本連続のチャンスを逃したFW大沢は「勝つことしか考えてなかったので悔しい。シュートの精度と決めるという気持ちが足りなかった」。勝つチャンスがあった試合を落とした。

 序盤はスウェーデンのフィジカルに圧倒された。反則で1人少ない時間帯、相手のロングシュートをゴール前で軌道を変えられて先制点を献上。「パックに2人行ってしまってシュートレーンを空けてしまった。ナイスゴールだったが、ポジション取りで改善できる」と飯塚監督。第2ピリオドから相手の足が止まり徐々に主導権を握ったが、決定力不足に泣き、課題が浮き彫りになった。

 ただ収穫もある。先発GK藤本那は何度もピンチをしのいで1失点に抑えた。「いつも通りやれた。もう少しDF陣とコミュニケーションを取りたい」。指揮官も「きょうは藤本那に助けられた」と評価した。唯一、98年長野五輪を経験した34歳のDF近藤以外は初の大舞台。試合前にはロッカーでAKB48の曲をかけるなどリラックスして挑んだ。試合中は地元ファンから「シャイバ(ゴール)!!」と歓声が飛んだ。多くの日の丸に大沢は「お客さんがたくさん入っての試合はほとんどないので幸せ」と五輪を味わった。

 11日は世界ランク4位の地元ロシアと戦う。決勝トーナメント進出へ負けられない一戦になる。5日の強化試合では敗れながらも2―3と食らいついて手応えをつかみ、大沢は「スウェーデンよりロシアの方がやりやすい。当たりはそこまで強くない」と力説した。初勝利、メダルに向けて下を向いている暇はない。

 ▼飯塚監督 ゴール前の精度、力強さが足りなかった。立ち上がりからスウェーデンに押されて失点したが、徐々に本来の動きを取り戻して第3Pにチャンスはつくれた。残り2試合に勝つしかない。

 ▼GK藤本那 1点の重みを感じた。あと一歩及ばなくて悔しい。チームのみんなはよく守ってくれた。次はシャットアウトする気持ちで抑えたい。

 ▼FW大沢主将 悔しい気持ちでいっぱい。得点チャンスもあったが、決めきれなくて責任を果たせなかった。次は絶対勝つ。

 ▼FW坂上 きれいに回してきれいに決めようというところがあった。チャンスはあった。もっとゴールに向かうプレーをしたい。

 ▽ソチ五輪アイスホッケー女子 8カ国が出場。世界ランク6位までのチームが自動的に出場枠を得て、組み合わせ決定時に1~4位だったカナダ、米国、フィンランド、スイスが上位リーグに入った。5位だったスウェーデン、6位だったロシアに最終予選を勝ち抜いたドイツ、日本が下位リーグを構成。それぞれ1回戦総当たりのリーグ戦を行い、上位リーグは全4カ国、下位リーグは上位2カ国が決勝トーナメントに進出する。

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2014年2月10日のニュース