【セントウルS】ボンボヤージ サマースプリントシリーズ逆転王者へソフト仕上げ準備万端

[ 2022年9月9日 05:30 ]

川須を背にポリトラックで追い切るボンボヤージ(撮影・亀井直樹)
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 逆転Vへ勝負駆けだ。秋競馬開幕を飾る中京日曜メイン「第36回セントウルS」でサマースプリントシリーズ逆転王者を狙うボンボヤージが8日、木曜追いに臨んだ。前走同様のソフト仕上げ。好調をキープしている。1歳上の兄ファンタジストは19年の2着馬。妹も馬券圏内に食い込み、サマースプリント女王の称号を手に入れるか。

 競馬ファンを驚かせた夏の航海はスプリントチャンプの称号を得て結実する。16番人気で制した北九州記念から重賞連勝を狙うボンボヤージは前走と同じくポリトラックコースで単走。川須を背に5F66秒8~1F12秒3をマークした。中2週、テンションを考慮してサッと流すだけ。これで十分だ。木曜に追い切ったのも前走と一緒。今回を含め4走連続の木曜追いだ。梅田師が意図を説明した。

 「レースまでの間隔を考えてのもの。ビシッとやる形ならもう1日欲しいですがサラッとですから。レースまでの日数が少ない方がいい。テンションが上がることなく本番を迎えられればと思います」

 予定通りのソフト仕上げ。しまいまでノーアクション。「時計は地味だけど、あえて出していません。我慢は利いていました。川須騎手も“状態はキープしています”と言っていました」(同師)。全5勝中、2勝が中2週。詰めて使っても問題はない。

 前走の北九州記念が重賞初V。最内枠に軽ハンデと条件はそろった。「全てがかみ合いましたから」と指揮官は振り返る。それでも1分6秒9の勝ち時計は優秀だ。開幕週、時計の速い馬場はこなすに違いない。

 何より鞍上・川須が頼もしい。9走でコンビを組んで4勝、2着1回。明らかに手が合う。「ずっと乗ってくれていてコミュニケーションは心配していない。ジョッキーの調子もいいですからね」(同師)。川須は北九州記念を勝った4日後に佐賀の交流重賞サマーチャンピオンをシャマルで制覇。流れは来ている。

 逆転でのサマースプリント王者が懸かる一戦。梅田師に過剰な意識は見られない。「欲を出したらいいことはない。一戦一戦、そのレースに集中していきたい」。馬名の意味は“良い旅を!”。5歳牝馬の夏の旅は1度の大穴演出では終わらない。王者という名の終着点が待っている。

 《4着以上で戴冠》シリーズ王者には「対象レース1勝以上」という条件があり、タイセイアベニール、モントライゼ、ファストフォースが王者を狙うにはセントウルSを勝つしかない。ボンボヤージは北九州記念を勝っており、優勝の資格はすでにゲット。4着なら4ポイントを加えて目下首位のナムラクレアと14ポイントで並び、両馬ともシリーズチャンピオンに。3着なら5ポイントを加算して15ポイントとなり、単独の王者となる。

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2022年9月9日のニュース