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ムチ落としても必死に追った武豊

[ 2022年5月29日 05:00 ]

13年日本ダービー当日。昼休みのダービー騎乗ジョッキー紹介式で司会をされた直後の杉本清師匠と。大好きな競馬の師匠です!
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 【六車奈々のナナイロ馬券】98年春、武豊騎手にスペシャルウィークの取材をした。生まれてすぐ母が死んで乳母に育てられたこと、その生い立ちゆえかレースで常にクールなこと、そして「こんな馬は初めてだよ」と、いとおしそうに話す豊騎手を見て、私は勝手にスペシャルウィークの応援団長になった。当時の豊騎手は、まだダービーを勝ったことがなく、「武豊でもダービーを勝てない」とまで言われることもあった。

 第65回日本ダービー。スペシャルウィークが直線を抜け出した。長い府中の直線。武豊は必死に追った!大歓声の中、後続をグングン引き離し、スペシャルウィークは5馬身差で圧勝!武豊、悲願のダービー初制覇!あんなうれしそうにガッツポーズする豊騎手を、私は初めて見た。

 後日談。実は、豊騎手は直線でムチを落としていた。あの武豊がムチのないまま必死に追い、勝利が見えてもなお、がむしゃらに追い続ける!「これが日本ダービーなんだ!」。私は初めて日本ダービーの重みを知った。

 感動のダービー翌週。取材でムチの話題に触れると、天才騎手はこう返した。「ムチ?スペシャルウィークには必要ないから直線で置いてきました(笑い)」 イーハトーブマイルは安定感あるサンエイブレーヴから。3連複軸1頭で、(9)から(3)(4)(5)(6)(7)。各100円で計1000円。

 ◇六車 奈々(ろくしゃ・なな)1973年(昭48)12月2日生まれ、京都府出身の48歳。グリーンチャンネル「岩手競馬Presents M’sTV」メインMC。

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2022年5月29日のニュース