【フローラS】ルージュエヴァイユ 樫切符へ軽快!サラッと2馬身先着で好仕上がり

[ 2022年4月21日 05:30 ]

スカイトライア(左)と併せて追い切るルージュエヴァイユ(撮影・郡司修)
Photo By スポニチ

 2枚のオークス切符を懸けた「第57回フローラS」追い切りは2戦2勝のルージュエヴァイユが美浦坂路で併せ馬。適度に負荷をかける絶妙なサジ加減で初の重賞チャレンジへの態勢を整えた。

 2戦2勝。未知の魅力にあふれるルージュエヴァイユの最終追いは牝馬のレース当該週らしく、柔らか仕上げ。坂路で前を行くスカイトライア(4歳1勝クラス)に手綱を抑えたままで並び、パワフルに2馬身先着した。4F54秒1~1F13秒0(馬なり)。美浦は月曜夜が土砂降り。この日も小雨交じりで坂路は重かったが軽快に駆け抜けた。

 黒岩師は穏やかに切り出した。「先週しっかりやって仕上げたので、今週は坂路でサラッと。今日の重い馬場で抜けてフラつく面はあったけど、競馬にいってのパフォーマンスはしっかりしている。これまでの追い切りと遜色ない」

 新馬→前走・デイジー賞といずれもコーナー4回の“難コース”の中山1800メートルで連勝。特に前走は4コーナーは大外を堂々と通り、鞍上・戸崎が測ったように差した。指揮官は「体自体はあまり増えてこないけど、調教でも動きの質がいい。牝馬でもカリカリしたところがなく、落ち着いているのがいい」と目を細める。初戦の新馬戦も四方を囲まれる馬群の中でもスムーズに折り合い、中山の急坂も苦にせず、馬の間を縫って抜けた。生来のセンスの高さが際立っている。

 14年ドバイデューティフリーを制した父ジャスタウェイはジャパンC2着。母系をたどれば、祖母デインドリームは11年凱旋門賞などG1・5勝の名牝。マイルの桜より、2400メートルの樫舞台が似合う。「一番の強みは操縦性の良さ。オークスを目指すにあたって、どの馬にもチャレンジの距離になるけど、この馬のストロングポイントになる。もちろん、オークスは意識しています。広いコースでどれだけやれるか楽しみ」と新馬から手綱を取る戸崎に託した。桜花賞では同じ社台ファーム生産馬のスターズオンアースがV。勢いに乗るステーブルメイトから、今度は“樫の新星”が誕生するのか?夢いっぱいの春の東京開幕戦だ。

続きを表示

2022年4月21日のニュース