【根岸S】テイエムサウスダン豪快V フェブラリーSへ視界良好!岩田康はJRA通算1700勝

[ 2022年1月31日 05:30 ]

レースを制したテイエムサウスダン(撮影・郡司 修)
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 「第36回根岸S」は7F巧者テイエムサウスダン(牡5=飯田雄)が差し切りV。交流戦を合わせると重賞5勝目でJRA重賞は初勝利となった。

 道中は馬群のど真ん中。テイエムサウスダンは砂をどれだけかぶっても決してひるまなかった。これまで3度はね返された府中の長い直線。スムーズに外に持ち出されると豪快に伸びた。先頭でゴール板を駆け抜けると同時に岩田康の右手が高々と上がる。「この馬のパワフルな走りを見せられて本当に良かった」。節目のJRA通算1700勝目となった鞍上にとって格別な勝利だった。

 トレセンでは付きっきりでレースを教え込んできた。「調教から参加させてもらって、どこからでもレースができるようにやってきた」。人馬一体の脚質転換。序盤の中団へのエスコートは信頼の証だった。直線が短い地方交流重賞は4勝しているが、中央では待望の初タイトル。「悲願という感じではない。まだまだこれからの馬なので。一戦一戦力をつけている」とさらなる伸びしろを強調した。

 今後は在厩調整でフェブラリーS(2月20日、東京)へ向かう。飯田雄師は「以前はレースに使うたびに疲れが出て治療を要したが今は大丈夫。使うごとに(体質も)強くなっている」。充実期の今なら、中2週の間隔は克服できる。鞍上は「G1ではもう一段階上げる必要がある。前回のマイル(21年武蔵野S9着)での敗因は分かっている。絶対に距離が長くないということを証明したい」と力強く締めくくった。全9勝のうち1400メートルで8勝目となったが、“千四専用”とはもう言わせない。どんな競馬でもできるようになった一心同体の屈強な男たちが、3週間後、再び府中で試練の1Fを乗り越える。

 ◆テイエムサウスダン 父サウスヴィグラス 母ムービングアウト(母の父ラングフール)17年1月21日生まれ 牡5歳 栗東・飯田雄厩舎所属 馬主・竹園正繼氏 生産者・北海道新ひだか町のグランド牧場 戦績18戦9勝(重賞5勝目) 総獲得賞金2億988万4000円 馬名の由来は冠名+父名の一部+父父母名。

 【根岸Sアラカルト】

 ☆騎手&調教師 JRA重賞勝利は岩田康が17年から6年連続で通算101勝目。飯田雄師は15年マーチS(マイネルクロップ)以来で通算2勝目。

 ☆種牡馬 サウスヴィグラス産駒のJRA重賞勝利は11年武蔵野S(ナムラタイタン)以来で通算2勝目。

 ☆体重 テイエムサウスダンの554キロは16年モーニン(526キロ)を上回る同レース史上最高体重V。

 ☆関西馬 19年コパノキッキングから4連勝。通算では関西24勝、関東12勝。

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2022年1月31日のニュース