【有馬記念】横山武 史上2組目の親子制覇達成も「心の底から喜べない」 前日の騎乗反省「まだまだ未熟」

[ 2021年12月26日 16:47 ]

<中山11R>有馬記念を制した横山武騎乗のエフフォーリア(右)
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 中央競馬(JRA)2021年の総決算「第66回有馬記念」(芝2500メートル)は26日、中山競馬場で行われ、ファン投票1位の1番人気エフフォーリア(牡3=鹿戸)が人気に応えてG1・3勝目。鞍上の横山武史騎手(23)は父・横山典弘騎手(53)に続き有馬記念制覇を飾り、史上2組目の親子制覇を達成したが「昨日、僕の不甲斐ない騎乗によって騎乗停止処分を受けてしまったことで心の底から喜べないのがとても残念です」と大勢のファンの前で複雑な胸の内を明かした。

 横山武は25日の中山5R・2歳新馬戦(芝1800メートル)で1番人気ヴァンガーズハート(牡=鹿戸)に騎乗。エフフォーリアの半弟で単勝1.7倍の1番人気に推された同馬は好位から抜け出したが、最後に内から迫ったルージュエヴァイユに差され、鼻差で敗れた。

 さらに、このレースでの決勝線手前の御法(騎乗ぶり)について、22年1月15日から16日まで開催2日間の騎乗停止処分を受けた。JRA裁決レポートでは「決勝線手前で数完歩追う動作を緩め2着(1着とは鼻差)となりました。この騎乗ぶりは明確に着順に影響があったとは認められないものの、騎手としての注意義務を怠ったもの」と報告された。

 この処分を重く受け止めている様子の横山武は有馬記念初優勝を飾ったにも関わらず笑顔なし。レース後のインタビューでは開口一番「皆さんご存知の通り昨日、僕の不甲斐ない騎乗によって騎乗停止になってしまって…エフフォーリアは今回頑張ってくれたと思いますし、有馬記念を勝ててうれしいんですけど、心の底から喜べないのがとても残念です」と反省。

 エフフォーリアについては「今までで一番長い距離で折り合いが不安だったんですけど、すごくいいところでリラックスして走れましたし、ダービーの時と違って馬が余計なファイトをすることがなかったのでいいリズムで直線にいけました。内側からディープボンドも来てましたし、本当にガムシャラに追って何とか勝ってくれという思いで、それに応えてくれた馬に感謝ですね」とコメントした。

 続けて「エフフォーリアは僕にとっていい思いも悔しい思いも、いっぱい経験させてもらった“特別な馬”です。今日はエフフォーリアの強さを皆さんの前で見せられて良かったと思います。まだまだ未熟でジョッキーは情けないんですけど、これからはもっと気を付けるので応援よろしくお願いします」と愛馬の強さに感謝しきりだった。

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