【有馬記念】(13)アカイイト 好調なら無視できない、中竹師「今の中山の馬場もこなせると思う」

[ 2021年12月24日 05:30 ]

ウォーキングマシンから厩舎に戻るアカイイト(撮影・亀井 直樹)
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 【G1ドキュメント・栗東=23日】朝一番、調教スタンドがざわついた。みんなが立ち上がって見つめる視線の先には、ポリトラックコースとEコースの間を軽快に駆け抜けるキツネの姿が。武本は野生のキツネを見たのは初めて。思ったより小さくて、馬とそれほど変わらない速さで走ることに驚いた。

 驚いたといえばエリザベス女王杯で大金星を挙げたアカイイト。栗東で取材をしていながら完全にノーマークで、ゴールした瞬間にはアカイイト…?と少し混乱した。間違いなく今年一番びっくりのレースだった。中竹師も「びっくりしたよ。あんなに長い脚が使えるんだなって」と振り返っていたが、前走の勝ちはフロックではないはず。大外を回って差し切り、G1で2着馬に2馬身差。真の実力だとみたい。「前走は状態が凄く良かったけど、引き続きキープしているよ」。好調維持ならもうノーマークはダメだ。中山は2度の出走で4、5着、距離も初めてだが、トレーナーは「距離も折り合いさえつけば大丈夫。今の中山の馬場もこなせると思う」と自信をのぞかせる。

 昨年の有馬記念は、エリザベス女王杯2着の11番人気サラキアがすさまじい脚で2着に食い込んできた。後方から脚を伸ばすアカイイトと重なる。今年はハイペースになりそうなメンバー構成で、直線で脚を伸ばして突っ込んでくるか。師も「サラキアのように来てもらいたいね」と期待十分。取材の感触は良かった。武本は今度は印を回すと決めた。

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2021年12月24日のニュース