【平和島・SGボートレースダービー】平本 初のダービー王!完璧イン逃げ 笑顔の3度目SG制覇

[ 2021年11月1日 05:30 ]

ボートレースダービー優勝旗を手に笑顔を見せる優勝した平本(左)とプレゼンターの今村氏(撮影・久冨木 修)
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 平和島のSG「第68回ボートレースダービー」優勝戦が31日、12Rで行われた。1号艇の平本真之(37=愛知)がイン逃げ快勝。16年尼崎オールスター以来、5年5カ月ぶり3度目のSG制覇を達成した。ダービーのタイトル獲得は初。21年の獲得賞金は1億1000万円を超え、ランキングも7位から2位に上昇。年末の住之江グランプリのトライアル2ndからの出場へ、大きく前進した。

 ゴール前、勝利を確信した平本。天を見上げ、右手を高々と突き上げた。「派手にやろうと思っていた。応援してくれる方に大きなアクションで応えたかった」。8度目の挑戦で初めて袖を通した紺色のダービージャケット。「過去、1度しか準優に乗れていなかったし正直、獲れるとは思っていなかった。夢の中にいるみたい」。トレードマークである少年のような笑顔で喜んだ。

 1号艇の優勝戦。インから好スタートを決め、4カドから伸びてきた峰を自らブロックした。1Mの主導権を奪うと、捲り差した秦を突き放す。勝負は決まった。「足は仕上がっていた。スタートを決めれば大丈夫だと思っていた。峰さんが伸びてきて少しビビったが捲られる感じはなかった」。隙のない逃走劇を振り返った。

 4日目11R。3着以上で予選1位が決まる一戦で6着大敗。4位で予選を終えた。「相当ショックだった。ここがレーサー人生の分岐点だったかと思うくらい落ち込んだ」。様子を心配したレーサー仲間の励ましを受け、何とか気持ちを奮い立たせた。「2号艇で準優に乗れた。これだけを考えれば悪くない。2着ではなく1着で優出しよう」。強い気持ちで臨んだ準優10R。ここを勝ち切った。「モヤモヤした気持ちはまだあったが笑顔でいれば福が来る」。願いが通じた。笑顔の平本の手に1号艇がやってきた。チャンスを逃さなかった。

 この優勝で獲得賞金は1億円を軽々とオーバー。ランキングは2位に上昇した。グランプリ(12月14~19日、住之江)のトライアル2ndからの参戦がほぼ確定。「グランプリを勝ちたい。そこへ向けて一走一走、大事に走る」。笑顔で語った。まだまだ福を呼び込みそうな平本スマイルだった。

 ◇平本 真之(ひらもと・まさゆき)1984年(昭59)5月5日生まれ、愛知県出身の37歳。愛知支部の96期生として05年5月、蒲郡でデビュー。初優勝は08年のとこなめ一般戦。SG3V、G1・4Vを含む通算35V。同期は新田雄史、篠崎元志、下條雄太郎ら。1メートル60、53キロ。血液型A。

 ▽ダービー優勝戦VTR 進入はスタート展示同様123/456。4カドから峰が鋭発を決めてスリット攻勢。だがインの平本は冷静に先に回した。会心の捲り差しで秦が迫るもグイッと舟が返ってきて平本がVゴールへ。2着は秦。攻め切れなかった峰は3着。

 《目標達成ならず》ダービーの節間売り上げは138億7789万1000円。最終日11R、浜野谷憲吾の負傷欠場もあり目標の150億円には届かなかったが盛況だった。

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