【札幌記念】ソダシ 力強さ増し先着、思い出の北の大地で伝説第2章幕開け

[ 2021年8月19日 05:30 ]

雨の中、函館競馬場芝コースで追い切ったソダシ(撮影・千葉 茂)
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 サマー2000シリーズ第4戦「第57回札幌記念」(22日、札幌)の追い切りが18日に行われ、白毛のアイドルホース・ソダシ(牝3=須貝)は滞在する函館競馬場の芝コースでパワフルな動きを見せた。主戦の吉田隼人(37)を背に貫禄の1馬身先着。真夏の大一番に向けて万全の態勢を整え、14年ハープスター以来となる3歳牝馬Vを目指す。

 【白い恋人】雨で濡れた白い馬体が、いつも以上にピンクがかっていた。ソダシの追い切りは2週連続で吉田隼が騎乗。激しい風雨の中、函館芝コースの2コーナー奥にある待避所へ。だがスタート地点で立ち止まり、後ずさりする。鞍上は「賢い馬。速いところにいくと分かっていて5分ぐらいゴネられましたね。濡れたくなかったのかも」。奇麗好きな相棒の性格は理解している。

 人馬で呼吸を合わせて再スタート。見た目の可愛らしさはアップ!?したが、走りには力強さが増していた。ロジマギーゴー(2歳未勝利)を3馬身追走。直線はダイナミックなフォームで外からスッと抜き去り、5F67秒6~1F12秒4で1馬身先着した。

 吉田隼は「走りだしてからはスムーズ。先週やっているし馬なりの感じでスーと。申し分ない動きでした」と好感触。須貝師も「いいんじゃないか。上がりもスッと息が入っていた。態勢は整った」と満足げだ。

 函館は昨年7月にデビューした思い出の場所。桜花賞までの5連勝はここから始まった。主戦は「無敗でクラシックまで獲れたというのは力がないとできない。見た目とのギャップが凄いです。あれだけ派手で目立つ馬が、それで強いんですからね。アニメみたい」とパートナーを称える。

 G1・6勝のゴールドシップも手掛けた今浪厩務員は「背が伸びて、トモの張りも出てきた。落ち着きもある」とこの1年での成長をかみしめた。可愛らしさにスタイリッシュさも兼ね備え、3歳夏を迎えて大人のレディーへ進化している。

 前走のオークス(8着)で連勝はストップしたが、心身ともに成長した今なら2000メートルの距離も克服可能。吉田隼は「3歳牝馬の52キロは有利だし、古馬のG1ホースとどこまで戦えるかだと思います」と意気込む。思い出の詰まった北の大地から白毛伝説の第2章が始まる。

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2021年8月19日のニュース