【エリザベス女王杯】ノームコア、推進力抜群のラスト1F13秒2 萩原師も納得「非常にいい動き」

[ 2020年11月12日 05:30 ]

追い切りを行うノームコア(撮影・西川祐介)
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 「第45回エリザベス女王杯」(15日、阪神)の追い切りが東西トレセンで行われた。美浦Wコースで素軽い走りを披露したのがノームコア(牝5=萩原)。前走・札幌記念(1着)に続く好調ぶりをアピールした。今年の宝塚記念を制したクロノジェネシスの姉が、93、94年のビワハヤヒデ&ナリタブライアン以来2組目(84年以降)となる「きょうだい馬による2年連続の同一年G1制覇」という偉業達成に挑む。

 闘志を内に秘めて美浦のWコースを駆け抜けたノームコア。単走馬なりでも、パワフルな脚さばきは同じ芦毛の妹クロノジェネシスに負けていない。推進力抜群のまま、5F66秒5~1F13秒2の時計でフィニッシュ。レース当週に一段階状態が上がった印象だ。萩原師は「土曜の追い切りでもう少し素軽さが欲しいと思ったのでそこらへんを踏まえた内容。今日は非常にいい動きでした」と納得の表情だった。

 久々に2000メートル戦に挑んだ前走・札幌記念。それまでのスプリント~マイルの距離より楽に追走し、直線は中団からはじけた。G1馬のペルシアンナイト、ラッキーライラックを破っての価値ある勝利。同師は「札幌記念はきれいな競馬で勝つことができました。その延長であの時のようなパフォーマンスをという気持ちでやっています」と期待していた。

 昨年はノームコアがヴィクトリアMを制し、半妹のクロノジェネシスが秋華賞を勝利。姉妹での同一年G1制覇を達成した。ジェネシスは今年の宝塚記念も6馬身差V。ノームコアがここを勝てば、84年以降では2組目となる「きょうだい馬による2年連続の同一年G1制覇」の快挙が成し遂げられることになるだけに楽しみだ。

 2200メートル戦は、5着に敗れた18年エリザベス女王杯以来2回目、さらに阪神競馬場はキャリアで初の参戦となる。それでも萩原師は「距離は特に気にしていない。(阪神は)使ってみないと分からないが、競馬はどこでもしなくてはならないので」と意に介していない様子。あとは、90年キョウエイタップで同レースを制した名手・横山典に託すだけ。妹からのバトンを受け継いだ姉が“芦毛の名姉妹”の名を競馬史に刻んでみせる。 

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2020年11月12日のニュース