ミシェル、最先端筋トレで美フォーム変身 「腸腰筋」を強化

[ 2020年2月11日 06:00 ]

トレーニングに励むミシェル(撮影・郡司 修)
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 人気爆発中のフランス人女性騎手、ミカエル・ミシェル(24=川崎)が日本でたくさんの初めてを体験だ!週末のオフを利用して訪れた最先端トレーニングジムで、初めて「腸腰筋(ちょうようきん)」の存在を認識。インナーマッスル強化で自身の騎乗フォーム改良に意気込んだ。また、その後はスタジオで自身のプレスリリース用写真の撮影を実施。6つの衣装に着替え、女優顔負けの美貌を振りまいた。7鞍に騎乗した10日の船橋競馬では4Rで勝利し、地方通算4勝目を飾った。

 端正な顔に思わず苦悶(くもん)の色が浮かぶ。東京・六本木にあるトレーニングジム「TOTAL Workout」。多忙な日々を過ごすミシェルがわずかなオフを利用して、日本の最先端トレーニングに触れた。「普段から意識していない筋肉を使うのは凄く難しい。今まではしたことがないトレーニングだった」。この日、トレーナーから「インナーマッスルの弱さ」を指摘されたミシェル。メニューに取り組む表情は実に真剣だった。

 最初のトレーニングは、「腸腰筋」への意識を高めるメニュー。ロープで腕や脚をつることでアウターマッスルをリラックスさせ、腹筋近くのインナーマッスルの動きを確認した。トレーナーから普段は意識しない腸腰筋の位置を教えてもらうと、納得したようにうなずいたミシェル。「私の意識が変わりました。腕立て伏せや腹筋、木馬の練習はフランスでもしていたけど、今日のトレーニングを知ってこれからさらに良くなると思う」。腸腰筋を強化することで普段の騎乗姿勢がより低くなり、安定して騎乗馬を制御することにつながる。

 その後の“食トレ”では思わず苦笑い。タンパク質が豊富な「牛アキレス腱煮込みチゲ鍋風」を口にしたが、「嫌な味ではないんだけど、変わった食感と味がするわ」と周囲の笑いを誘った。女性騎手の中でもひときわスリムなボディーの持ち主。「減量を意識することはない。普段から好きな物を食べている」と明かした。

 「(日本での活躍ぶりが)数日前、フランスの新聞の1面になったの」と照れくさそうに話したミシェル。日本での“ミシェル・フィーバー”は母国・フランスにも伝わり始めた。それでも「日本に来た瞬間にここが私の家だと思った。文化、食べ物、人も全てが大好き。フランスには帰りたくない」と繰り返される日本へのラブコール。日本の全てを吸収しようとするそのけなげさ。その姿に誰もがひきつけられていく。

 ▼腸腰筋(ちょうようきん) 腸骨筋と大腰筋を合わせた名称で、鍛えることで股関節の可動域が広がり、代謝が上がる大きな筋肉群のこと。深腹筋や深部腹筋群とも言われ、いわゆるインナーマッスルの部類に入る。近年、運動能力のほか、姿勢やプロポーションに関わったり、速く走るための筋肉としても注目を集めている。

 ◆ミカエル・ミシェル 1995年7月15日生まれ、フランス南部イエール出身の24歳。10歳で近所の乗馬クラブに通い始め、マルセイユの競馬学校へ。14年騎手免許取得。同年3月にデビューし、9月に初勝利。18年に頭角を現し、女性騎手減量制度を追い風に72勝を挙げ仏リーディング12位に。19年8月に初来日。ワールドオールスタージョッキーズ第3戦(8月25日、札幌)をスワーヴアラミスで勝ち、日本初勝利。同大会3位。JRA通算4戦1勝。地方通算64戦4勝(10日現在)。

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