【ホープフルS】悲運僚馬の分も…ワーケア ド迫力“迎撃態勢”3頭併せパワーため込み併入!

[ 2019年12月26日 05:30 ]

<ホープフルS>ゴールデンブレイヴ(右)、フレッチア(左)と併せ追い切るワーケア(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 朝日杯FS→有馬記念と2週連続でG1を制しているハーツクライ産駒。「第36回ホープフルS」では2戦2勝馬ワーケアが“3週連続V”に挑む。25日の追い切りでは3頭併せで迫力満点の動きを披露。管理する手塚貴久師(55)は3連勝でのG1初制覇に自信満々だ。 ホープフルS

 西から来襲する超大物にも、ひるむことなく真っ向勝負で迎え撃つ。新馬→アイビーSを圧勝してきた東の横綱ワーケアを管理する手塚師は、取り囲んだ大勢の報道陣にきっぱりと言い放った。「凄い時計で勝った馬(コントレイル)もいるけど、競馬は時計だけじゃない。十分にやれると思って出走させます」

 無傷V3でのG1初制覇に向けた最終調整は、Wコースで3頭併せ。先頭ムスコローソ(4歳2勝クラス)、2番手フォアシュピール(2歳新馬)を追走する形でスタートし、滑らかに加速して直線は最内へ。最後まで鞍上・嶋田(レースはルメール)の手綱は動くことなく、パワーをため込むように併入。手応えは僚馬2頭を明らかに上回っていた。手塚師は「少し速くなった(5F65秒8)が、馬場が走りやすいみたい。動きは良かった。中間は過去2戦と比べて中身の濃い調教。G1に向けて、いい調整ができている」と満足そうな笑みを浮かべた。

 2連勝はいずれも東京が舞台で、今回は初の中山に対応できるかがポイント。それでも指揮官は「少し左に行く面があるので、むしろ右回りの方が操縦しやすいと思う」とプラスに捉えている。さらには「相手も強いが、この馬にはかなりのポテンシャルを感じている。走る馬に共通する、独特の雰囲気を持っている」と、素材の良さを絶賛するコメントが止まらない。

 手塚師がここまで熱弁を振るうのには、特別な理由もある。ワーケアと同時期に入厩し、やはりデビュー戦を圧勝して将来を嘱望されながらも、病気で急死してしまったブルトガングへの思いだ。「あの子も、無事なら同じところにいる可能性が高かった。ワーケアには2頭分走ってもらいたいね。ブルトガングが後押ししてくれるのでは…とも感じている」と師。19年のフィナーレを飾る2歳G1は、不思議な力が働いてドラマチックな結末となるか。

続きを表示

この記事のフォト

2019年12月26日のニュース