【WASJ】女性ミシェル騎手も参戦!注目24歳に名勝負期待

[ 2019年8月23日 05:30 ]

ミカエル・ミシェル
Photo By スポニチ

 【競馬人生劇場・平松さとし】昨年のフランスでの話だ。

 現地で騎乗した武豊騎手と、レースとレースの合間にティーブレークをとっていると、すぐ近くに見知った顔があった。春の大活躍で一気にスター騎手の仲間入りをしたミカエル・ミシェル騎手だ。現在もまだ24歳であどけなさの残る彼女に、私からお願いして武豊騎手との2ショットを撮らせていただき、少し話を伺った。

 南フランス、コートダジュール出身の彼女は幼少時から乗馬に興じていた。マルセイユの競馬学校を卒業後、2014年に騎手免許を取得。その後、大ケガで1年半も乗れない時期があったが、17年あたりから頭角を現す。この年の3月からフランスで適用された女性騎手に対する減量特典を生かし、名を売り出すと、18年のスタートダッシュを決めた。正月にはカーニュ・シュル・メール競馬場で女性騎手としては初となるリーディングを獲得。その後もC・スミヨン騎手やP・ブドー騎手らを抑え、約3カ月にわたって全国リーディングの座を死守してみせた。

 昨年、話した際も「いつかは日本でも乗ってみたいわ」と語っていたが、今週末のワールドオールスタージョッキーズに選出され、早くもその夢がかなったというわけだ。

 また、当時、武豊騎手が言っていた言葉も忘れられない。

 「減量の特典があれば勝てるというものではありません。それなりの技術と実力があるからこその結果なのでしょう」

 これは彼女と一緒に競馬に乗っていても感じたことなのだろう。

 もちろん、その言葉は現在、急成長著しい藤田菜七子騎手にも当てはまるだろう。ワールドオールスタージョッキーズには彼女も初めて選ばれた。そして彼女が目標として憧れるL・オールプレス騎手もニュージーランドからやって来た。技術も実力もあるだろう彼女たちの戦いは楽しみだが、武豊騎手をはじめとした実績にも勝る名騎手たちがそうやすやすと道を譲ることもないはずだ。彼ら、彼女らの名勝負が繰り広げられることを期待したい。
 (フリーライター)

続きを表示

2019年8月23日のニュース