【名古屋・Gドリーム】寛子、総合力でV 児玉の後ろ取りきっちり差した

[ 2019年8月18日 05:30 ]

ガールズドリームを制し、表彰式で笑顔をみせる石井寛子(撮影・椎名 航)
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 競輪は脚力だけあっても勝てない。綿密な作戦も含めた総合力が必要だ。石井寛がそれを証明してみせた。スタート後、サッと児玉の直後へ。Vの確率をグッと上げるファインプレーだった。「自分で動いては厳しい。児玉さんの後ろと決めていた。すんなり取れたのはビックリです」

 児玉が上昇して打鐘4角から踏み込む。石井寛は終始、児玉の後位をキープし続けた。最後はグッと前へ。きっちりと差し切った。「ホームから1コーナーはきつかった。児玉さんの強さですね。あとは小林さん、来ないでと願っていました(笑い)」

 17年ガールズグランプリVの実力者。33歳となり、勢いだけでは児玉や小林にはかなわない。そこで生きるのが豊富な自転車競技の経験だ。海千山千の海外の強豪と戦うことで磨かれたクレバーな走り。力で上回る児玉、小林を総合力で封じた。

 ガールズドリームVは初めて。年末のグランプリ出場はほぼ確定した。「優勝は自信になります。でも、グランプリでは同じようなことはできないはず。今回の感覚を忘れず今後につなげていきたい」。策士は健在。復活した女王が年末へ、熱い視線を向けた。

 ◆石井 寛子(いしい・ひろこ)1986年(昭61)1月9日生まれ、埼玉県出身の33歳。杉戸農高、明大で自転車競技に打ち込む。競輪学校104期卒業記念競走で完全V。13年5月10日、京王閣でデビュー(優勝)。17年ガールズグランプリV。1メートル60、59キロ。血液型B。

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