過去3年最多勝“名手”戸崎が語る コース別春の東京芝攻略法

[ 2019年4月16日 05:30 ]

ダービー週で使用される東京競馬場Cコース
Photo By スポニチ

 今週から春の東京開催がスタート。6月23日まで10週連続のロングラン開催。芝コースは馬場保護のため、開催が進むにつれA→B→C→Dコースと、仮柵が3メートルずつ外に移動する。傾向はどう変化するのか。スポニチ本紙土曜付「KEITA~LK」でもおなじみの戸崎圭太(38)がワンポイント解説。過去3年の春の東京芝で最多勝を誇る名手の証言と、同期間の馬番、脚質、展開データを基に、馬券攻略のヒントを探った。(データは全て16~18年)

 まずは東京芝コースの印象について、戸崎はこう語る。

 「基本的に内が有利。距離にかかわらずレースの流れもだいたい一緒。4角までゆっくり流れて、そこからの瞬発力勝負になりやすい。中山のように途中から急に(ペースが)速くなったりもしない」

 この証言とデータをベースに各コースの特性を探っていく。

 【Aコース】開幕から3週使用。仮柵を置かずコース幅いっぱいを使用する。芝の状態は絶好。戸崎の証言を裏付けるように馬番別成績でも最内1番が好成績を挙げている。しかも好天が続くことが多く過去3年の当該期間ではやや重が1レースのみで、あとは全て良馬場で行われている。究極の瞬発力勝負。ゆえに4角を先頭で回った逃げ、先行馬の連対率は低い。ただし4角の通過順は出走頭数の半分より前に位置していた馬が好成績。それより後ろに位置すると苦しくなる。開幕馬場は先行有利が定説だが早め先頭での押し切りは厳しい。好枠を生かして好ポジションを確保、ゴール前で“チョイ差し”が好走の基本パターンだ。

 【Bコース】内ラチから3メートル外に仮柵を設置。戸崎は「芝がそれほど悪くなるイメージはない」と話す。ただ、Aコースに比べると、傾向はかなりバラつきが出る。4角先頭での押し切り率が上がる一方、中団より前で通過した馬の連対率は下がる。馬番別でも外枠不利は変わらないが、真ん中寄りの4、5番、10~12番が伸びている。脚質の有利不利が縮まり、流れやメンバーに応じて内外を見ながら臨機応変に運べるタイプが有利となる。

 【Cコース】仮柵は6メートル外へ。芝の傷みも多少進んでくる。他コースと違って顕著なのは12番から外に入った馬の成績が急激に伸びること。枠の有利不利が最も少ない。戸崎は「直線は外めに出した方がいいケースが多い」と話すが、一方で「それでもコーナーは内を回りたい。みんな分かっているから、道中は馬群が内に密集しやすい」とも。外枠の馬でも決め手さえあれば、逆にスムーズに進出していける。上がり3Fが速い馬(出走馬中1~3位)の連対率も、このコースが一番高い。強い馬が能力を最大限に発揮できる設定。枠や展開にかかわらず、とにかく決め手のある馬を狙うのが鉄則だ。

 【Dコース】仮柵が9メートル外へ移動しての開催終盤。さすがに馬場も荒れてくる。6月に入り雨の日数も増える。「雨が降ると難しい。内が急に悪くなったりする」と戸崎。決め手勝負から持久力勝負へ。4角先頭押し切りの確率が一気に高まり、上がり3Fが遅い=決め手がない馬の台頭が目立つ。2桁馬番の成績が壊滅的なのは、コーナーがかなり大回りになることも影響している。春のDコースは決め手いらず。内めの枠から早めの仕掛け。直線で不利を受けず少しでも状態のいいところへ持ち出して押し切るのが理想。能力より荒れ馬場への適性や展開の利を重視したい。

 各コースの特性を分析したが、東京芝に総じて言えるのは逃げ切りと極端な追い込みは難しいという点。好位~中団で折り合う、いわゆる“教科書通り”の競馬が基本だ。広くてフェアな競馬場だが、ファンが喜ぶ“大味”なレースでは、なかなか勝てないことを肝に銘じて、馬券検討の参考にしてほしい。

続きを表示

「マイラーズC(G2)」特集記事

「フローラS(G2)」特集記事

2019年4月16日のニュース