【東京スプリント】大井で菜七子フィーバー再び!キッキングと重賞初制覇へ挑む

[ 2019年4月8日 05:30 ]

重賞初勝利を目指す藤田菜七子騎手
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 競馬史に刻まれる瞬間を見逃せない。JRA所属藤田菜七子(21)がコパノキッキング(セン4=村山)で参戦する「第30回東京スプリント」は、10日に大井でゲートイン。2月フェブラリーSで大フィーバーを起こした実力派の相棒と、女性騎手初のグレードレース制覇に挑む。

 女性騎手初のグレードレース競走Vを目指す藤田菜七子。東京スプリントでコンビを組むのは「凄く力のある馬。最後はいい脚を使ってくれる」と信頼する実力馬コパノキッキングだ。前走は新聞、テレビ、SNSを巻き込んで大フィーバーとなったG1初騎乗のフェブラリーS。あれから2カ月。大井で菜七子フィーバー再燃の予感だ。

 そのフェブラリーSは中央の精鋭たちの中で4番人気。陣営の指示通り、道中はその末脚に全てを託して最後方を追走した。直線はメンバー2位の上がり3F35秒2で猛追。府中の大歓声を背に5着まで追い上げた。レース後は「最高の経験を積ませて頂いた。この経験を今後に生かすことが大切だと思う」と自らに言い聞かせたが、その機会はすぐにやってきた。

 菜七子の大井初勝利は17年8月29日。同競馬場5戦目をファヌエルで逃げ切った。大井競馬場については「ナイターが凄くきれいだし、いい競馬場です。直線も広くて競馬がしやすい。ファンの方がいつも声援をくれてありがたい」と語る。また、通算最多勝利を更新し続ける大井の帝王・的場文男とは何度も地方で共演。「あんなに凄い方なのにレースのたびに私のことを気にかけてくださる。(通算最多勝利は)本当に凄い記録だし尊敬しかない」と話している。

 重賞初勝利への条件はそろった。前回から400メートル短くなる1200メートルはキッキングにとってベスト。加えて、馬主の小林祥晃氏(Dr.コパ)は「決して器用ではないのでワンターンのコースが合っている。直線が長いのも大歓迎」と自信をのぞかせる。【6・1・0・1】の右回りに戻り、前走から相手関係も楽になった。中間の調整も万全で不安らしい不安はない。

 フェブラリーSの売得金は前年比で117・2%、入場者数も同121・8%と上昇。多くの競馬ファンが女性ジョッキーの、そして菜七子の重賞初勝利の瞬間を待ちわびた。「また乗せて頂けるのでオーナーや応援してくれる方の期待に応えたい」。歴史的瞬間は大井でかなうのか。カクテル光線に彩られる菜七子の直線強襲劇を見逃すな。

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2019年4月8日のニュース