【大阪杯】ステルヴィオ90点 満開で今が“見頃”

[ 2019年3月26日 05:30 ]

昨年よりもキコウが盛り上がったステルヴィオ(撮影・西川祐介)
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 満開直前の3強だ。鈴木康弘元調教師(74)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第63回大阪杯(31日、阪神)ではステルヴィオ、キセキ、ブラストワンピースの3頭に最高点となる90点を付けた。達眼が捉えたのは九分咲きのボディー。列島各地でほころぶ桜になぞらえながら解説する。

 自宅に近いつくば公園通りの桜は八分から九分咲き。ぽかぽか陽気に促されて今週末には満開になりそうです。桜の花の「○分咲き」とは、樹冠の開いている花の数の割合で判定されるそうです。たとえば、八分咲きは8割の花が開いていて、2割がつぼみの状態を指します。では、競走馬の「○分咲き」はどうやって判定するのか。馬体の大きさに見合ったキコウ(首と背の間の膨らみ)の盛り上がり方が判定の尺度になるでしょう。

 ステルヴィオは九分咲き。昨秋には目立たなかったキコウが盛り上がり、あと少しで満開です。キコウの発達に伴って首差しが一層くっきりと抜け、肩に厚みを増している。「押しトモ」といって、トモの角度が浅い骨格ですが、筋肉がついたことで押しトモも目立たなくなってきた。つぼみから開花、満開までソメイヨシノの発育過程をこの鹿毛は昨年のマイルCSから半年でたどろうとしている。目の覚める成長力です。

 ゆとりをもって弓なりに垂らしたロングレイン(長手綱)を自分からごく自然に取っている。人と馬との信頼関係をうかがわせます。行き届いた手入れ。タテガミが丹念にブラッシングされ、蹄は蹄油で美しく光っている。馬は撫で柄(馬の良しあしは飼い方次第)といいますが、こういう愛情たっぷりに世話された馬は幸せです。タテガミはぼさぼさ。チェーンをかまされて不機嫌そうに口を割っている馬とは撫で柄が真逆です。だからこそ、ロングレインにも従順に立っているのでしょう。
 各部位のつながりに遊びがなく、かっちりと連結された体形から守備範囲は2000メートルまででしょう。大阪杯にも距離不安なし。目の覚める成長力を見せるのは、つくば公園通りの桜が満開になる週末です。(NHK解説者)

 ◆鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日生まれ、東京都出身の74歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70~72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許取得、東京競馬場で開業。94~04年に日本調教師会会長を務めた。JRA通算795勝、重賞はダイナフェアリー、ユキノサンライズ、ペインテドブラックなど27勝。 

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