【有馬記念】ロケットの夢かなえに来た若き天才騎手

[ 2018年12月19日 05:30 ]

坂路で調整したミッキーロケット
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 【G1ドキュメント・栗東=18日】待ち人が来た。“マーフィーが栗東に現れた”との知らせを受けた音無師。坂路小屋で「来たか!!」と一瞬、腰を浮かせた。しかし、「どうせ明日会うからええわ」と素っ気ない表情に。分かる。ワクワク感の裏返しなのだ。宝塚記念でミッキーロケットに◎を打ったオサムも同様の気分だった。

 オイシン・マーフィー。欧州の若きエース。音無師いわく「23歳にして“天才”と呼ばれてる。世界第2位やで」。今年G1・9勝を挙げ、ロンジンワールドベストジョッキーでは、あのデットーリに次ぐ2位に。将来を約束された成長株が海を越えて有馬記念に乗りに来た。

 JRA初参戦の先週は中山で4勝。順応性の高さを披露した。師も「直線が短い馬場の形状に合わせた乗り方をしていた」とチェック済みだ。研究熱心で知られるマーフィー。すでにミッキーロケットが戦った全てのレースはチェック済みだろう。個性を把握し、癖まで理解して、19日の最終追い切りに臨む。

 ところで肝心なのは馬の状態面。核心を聞こうとすると音無師からストップが掛かった。「それは明日の追い切りを見て判断したい。まだ速いところは1本しかやってないからな。ビックリシタナモー(4歳準オープン)と併せる予定。どこまで動けるか」。グランプリ春秋連覇なら09年ドリームジャーニー以来9年ぶりの快挙。突如として舞い降りた若き天才が大きな夢をかなえてくれそうな気がする。

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2018年12月19日のニュース