【有馬記念】五輪イヤーの記憶(3)1992年第37回有馬記念

[ 2016年12月21日 05:30 ]

予想を覆し92年の有馬記念を逃げ切ったメジロパーマーと山田泰誠騎手
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 東海道新幹線「のぞみ」が開通したこの年。歌手の尾崎豊が死去し、チェッカーズが解散。高校野球では松井秀喜(星稜)の5打席連続敬遠が波紋を呼んだ。

 競馬界は増沢末夫、菅原泰夫、田島良保ら名騎手の引退が相次ぐ中、クラシックではミホノブルボンが皐月賞&ダービーで2冠。菊花賞はライスシャワーに屈したが大活躍した。迎えた有馬記念はブルボンがジャパンC(不出走)の前に脚部不安発症で不在。そのジャパンCで復活Vを飾った91年2冠馬トウカイテイオーが1番人気で平穏!?に収まると思われていた。しかし、ダイタクヘリオスと競うように逃げたメジロパーマーが最終4コーナーを回っても脚色が衰えない。スタートで出遅れたトウカイテイオーも2番人気ライスシャワーも3番人気ヒシマサルも馬群の中。内から急襲した3歳レガシーワールドを鼻差振り切り、どよめきの中でゴール。殊勲の21歳・山田泰誠は「後ろの蹄音が聞こえないので変だなと…。ゴールの瞬間は勝ったと確信していました」と晴れ晴れ。パーマーは同年宝塚記念Vも、直前の天皇賞・秋17着大敗でブービー15番人気と甘んじていた。11着大敗のテイオーは丸1年の休養を経た翌年有馬記念で感動の復活Vを飾った。

 ◆日本は金3個、銀8個、銅11個を獲得。14歳になったばかりの岩崎恭子(静岡・沼津五中2年)が女子200メートル平泳ぎで金獲得の快挙。「今まで生きてきた中で一番幸せです」の名言で一躍時の人に。柔道では男子78キロ以下級の吉田秀彦と71キロ以下級の古賀稔彦が金。

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