菜七子 重賞デビューへ「感謝」女性騎手最速Vで“恩返し”を

[ 2016年3月20日 05:30 ]

中京8Rで7着に終わり、検量室で顔を洗う藤田菜七子

 JRA16年ぶりの新人女性騎手・藤田菜七子(18)が19日、中京に初参戦。2頭に騎乗したが、1Rは11着、8Rは7着に敗れ、初勝利は挙げられなかった。

 1Rの前からパドックにはG1当日のような大勢のファンが駆け付け「藤田~、菜七子~」と声援が飛び、朝イチから競馬場は“菜七子フィーバー”に包まれた。1Rは自身初の関西馬ヨドノローズに騎乗。管理する高橋忠師から「楽しんで乗っておいで」と送り出された。しかしスタート直後、他馬に前に入られ、流れに乗れず。直線は差を詰めるも、上位には食い込めなかった。泥んこになりながら引き揚げてきた菜七子は「最後はしっかり伸びていたので、前の位置に行けていれば」と悔しさをにじませた。

 続く8Rのクリノロッキーは後方10番手の内で脚をため、直線は上がり3F最速の末脚を発揮したが7着。「しまいまで長く脚を使ってくれました」とパートナーの走りを称えた。初参戦の中京について「中山より直線が長いし左回りなので全然違った」と苦笑い。

 20日のスプリングSでは、JRA女性騎手として最速16日目での重賞デビュー。騎乗馬モウカッテルについて「これまでのレースは見ました。詳しいことは(調教師から)当日に聞くと思います」と話した。「重賞に限らず、どの馬も全力で乗り、オーナー、調教師、厩舎の皆さんに感謝して思いに応えたい」と意気込みを語った。同日は中山で4頭に騎乗。勝てばJRAデビューから16日目での初白星となり、増沢(旧姓・牧原)由貴子と並ぶJRA女性騎手最速Vとなる。

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