信念貫く“無冠の帝王”園田・柏原師

[ 2014年3月7日 05:30 ]

柏原師

 【地方競馬です!!】園田に“無冠の帝王”がいる。NARグランプリ2013で2年ぶり2回目の「最優秀勝率調教師賞」を受賞した柏原誠路師(かしはら・まさみち、49)だ。13年は開業10年目で初の園田リーディングを獲得。14年も6日終了時点で、勝率35・7%、連対率59・5%と全国トップを独走中だ。はっきりとした物言いで馬について熱く語る。人を引きつける存在感を放つが、重賞タイトルにだけは手が届いていない。

 開業して年数を重ねると、園田へと拠点を移す厩舎が多い中、西脇でこそ強い馬をつくることができるという信念を貫く。「山に囲まれて坂が多い。うちの厩舎は坂の一番下にあって馬場は一番上。毎日の往復で鍛えられるし、強い馬をつくる自信がある」

 昨年末、これなら重賞を狙えると思える馬、サンライズモールが入厩した。JRAから転入後、オープン3連勝。勢いに乗って6日に行われた地元の古馬伝統重賞・六甲盃制覇を狙ったが、球節を傷め、出走かなわず放牧へ。「残念だが、まだ先がある7歳馬。チャンスはまたやってくる」と前を向いた。

 実績を積み上げる秘けつを聞くと「勝たないと気がすまない性格だから」と笑った。そして「満足せず、常に向上。うちの厩舎の仕事は厳しい。辞めていく人もいるが、勝つために最善を尽くすのは当然のこと」とキッパリ。前に進み続けていれば“無冠”の冠を脱ぐときが必ず来る。 (秋田 麻由子)

続きを表示

2014年3月7日のニュース