ＪＲＡ調教師免許試験、池添弟・学ら６人合格　弟が仕上げ兄に手綱を

調教師試験を突破した左から池添、奥村豊、西村、松下の４氏

　ＪＲＡは５日、平成２６年度新規調教師免許試験の合格者６人を発表した。栗東育ちの池添学調教助手（３３＝池添厩舎）は父が池添兼雄調教師で兄が騎手の池添謙一。競馬一家から新たにトレーナーが誕生した。

　父・兼雄師のもとで２頭を担当する持ち乗り、その後は調教が主な仕事になる攻め専のスタッフとして経験を積んだ池添助手が４回目のチャレンジで調教師試験合格を果たした。

　父や兄・謙一と同じく幼い頃は騎手を志したが体が大きくなったため、中学３年で断念。高校時代は馬術に打ち込み、国体で優勝した実績がある。進学した明大でも腕を磨き、競馬の世界に飛び込んだ。

　「やるからには上を目指したい。各厩舎のいいところを盗みながら、オリジナルな部分をつくっていきたい。自分はまだ新米。いつか兄に乗ってもらえるようになればうれしいですね」

　弟が仕上げて兄に手綱を託す。兄弟タッグでレースに臨むシーンが楽しみになってきた。

　▼池添騎手　自分のことのようにうれしい。心からおめでとうと言いたい。弟の管理馬でＧ１を勝ちたい。　

　◆池添　学（いけぞえ・まなぶ）１９８０年（昭５５）９月２日、滋賀県出身の３３歳。競馬学校の厩務員を経て父の池添兼雄厩舎で腕を磨いた。

　◆奥村　豊（おくむら・ゆたか）１９７７年（昭５２）８月２６日、滋賀県出身の３６歳。五十嵐忠男厩舎の厩務員、調教助手を経て、０６年４月から藤岡健一厩舎に所属。

　◆西村　真幸（にしむら・まさゆき）１９７６年（昭５１）１月１１日、北海道出身の３７歳。これまで新井仁厩舎、福島勝厩舎、友道康夫厩舎、岩元市三厩舎で従事。

　◆松下　武士（まつした・たけし）１９８０年（昭５５）１２月１４日、大阪府出身の３２歳。安田伊佐夫厩舎、武田博厩舎、清水久詞厩舎で従事。