尾関師 名馬シービーと出合ってファンから“転身”

[ 2013年7月19日 06:00 ]

尾関知人師

 尾関知人師(41)はファン出身。「見る側」「買う側」の気持ちが分かるから、馬についての説明は時折ファン時代の話をまじえながら丁寧かつ論理的だ。小学6年時にミスターシービーで競馬と出合い、高校生の時に宮本輝の「優駿」を読んで調教師を志した。競馬サークルとは無縁だったため「なれるとしたら、獣医からしかない」と文系から理系に移って大学の獣医学科へ。目的達成に向けての方法論の確かさは、次々と活躍馬を出している今に通じるものがある。先週はダート1700メートルから芝2600メートルに転じたレッドシュナイトで大穴V。「番組選択やローテーションの意図に注目しながら競馬を“線”で見ると、より楽しさが増すと思う」とファンにメッセージを送る。

 厩舎のスローガンは「NO HORSE’NO LIFE!」。「馬のいない人生なんて考えられない」という意味だ。「競馬はスポーツとしても、興行としても、文化としても素晴らしい。これほど面白いものはない。盛り上がりやファン拡大に少しでも貢献できれば」。師の“競馬愛”はファン時代も調教師になった今も変わらない。

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2013年7月19日のニュース