【函館新馬戦】瞬発力違い過ぎる!ゲレイロ全弟キタサンラブコール

[ 2013年7月5日 06:00 ]

北島三郎オーナー期待のキタサンラブコール

 芝スプリント王の弟が、北の大地でベールを脱ぐ。6日の函館5R新馬戦(芝1200メートル)でデビューするキタサンラブコール(牡=昆、父キングヘイロー)は、同じ昆厩舎で09年の高松宮記念とスプリンターズSを制したローレルゲレイロの全弟。3日の最終追いでも素晴らしい動きを披露し仕上がりは万全。応援に訪れる予定の北島三郎オーナー(76)の“御前”でデビュー勝ちを狙う。

【土曜函館5R】

 6月8日に函館競馬場へ入厩後、G1ホースの全弟として注目を一身に集めてきたキタサンラブコール。デビューを迎える今週は連日、昆師の周りに取材の輪ができた。追い切り翌日の4日朝は「テンションを上げ過ぎないように、きょうは厩舎周りの運動だけ」と語った後、「レース当日、北島(三郎)さんが来るらしいんだ。負けられないね」とオーナーの来場を明かした。

 初陣は全兄ローレルゲレイロがスピードの違いで圧倒(1着)した芝1000メートルの新馬戦ではなく、芝1200メートルの土曜5R。昆師は「まだ兄と比べるのはかわいそう」と語るものの、ゲート練習では兄同様の非凡な発馬センスを披露し、動きもひと追いごとに迫力アップ。特に、3日の最終追い切りは圧巻だった。

 芝コースで僚馬ヒルノマドリード(4歳1000万)と併せ馬。2馬身先行する形でゆったりと進み、直線で外からパートナーが迫るとギュンと加速。逆に突き放し、性能の違いを見せつけるように堂々と1馬身先着した。「古馬の1000万、それも勝ったばかりの馬が相手。正直、どれだけ食い下がれるか…と思っていたんだ。それが、あれだからね。瞬発力が違い過ぎた」。見守った昆師も、想像をはるかに上回る走りに驚きを隠せなかった。

 毛色こそ兄ゲレイロ(青鹿毛)と異なる鹿毛だが、馬体重は「450キロ台まで絞れた」(昆師)と、448キロでデビューした兄とほぼ同じ。調教の量も質も文句のつけようがなく、初戦に臨む2歳馬としては極めて高い点数をつけられる。

 「なかなか稽古通りにいかないのが競馬だが、準備できることは全てやった。オーナーの前でいい勝ち方をしてほしい」と昆師。偉大な兄をよく知る師が自信を持って送り出す弟は、初めての実戦でどんな走りを見せるのか。期待は膨らむばかりだ。

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2013年7月5日のニュース