【有馬記念】エイシンフラッシュ 反応良し!名手も絶好調モード

[ 2012年12月20日 06:00 ]

楽々と1馬身先着したエイシンフラッシュ

 エイシンフラッシュの追い切りのテーマは、中山2500メートルを意識したものだった。CWコースでメテオライト(3歳1000万)を7馬身追走。僚馬の後方でタイミングをうかがい、直線はインへ。残り100メートルでM・デムーロの手がわずかに動くと、瞬時に反応した。あっという間にパートナーを置き去りにすると、後は楽な手応えで1馬身先着。1200メートル83秒3、ラスト200メートルは11秒7をマーク。反応の良さが光った。

 「2500メートルを走るには緊張せず走ることが必要。集中しつつリラックスもしていた」とM・デムーロ。10年ヴィクトワールピサでグランプリを制した男。チェックすべき点を無事クリアして、ホッとした様子だ。

 藤原英昭師(47)は「鞍上(M・デムーロ)と相性が合っている」と切り出した。「この馬は力強く、豪快に見えるかもしれないが、凄く繊細。ジョッキーは、そのあたりを敏感に感じるという。具体的な説明は難しいが、確かに調教やレースを見ると、彼と非常にコンタクトがいいことが分かる」。口調は常に優しく、闘志は心の奥に秘めるタイプのM・デムーロ。繊細なフラッシュの気持ちをしっかりくむことができるようだ。

 そして、指揮官は力強く語った。「ダービー馬が2年半も勝てなかったが、天皇賞(秋)で復活してくれた。その勢いで昨年、勝てなかった(2着)有馬記念を獲りたい。ここを勝てば、アイアンホースと言われるんじゃないか」。秋4戦目だが、まだまだ出来はピークのまま。気持ちは繊細でも、肉体はタフそのものだ。

 先週の朝日杯フューチュリティSを7番人気ロゴタイプで制し、絶好調モードに入ったM・デムーロも思いは同じ。一昨年は朝日杯をグランプリボスで制し、翌週、ヴィクトワールピサでの戴冠につなげた。「とてもいい符合。同じことができればうれしい」。大一番で最も絵になるのはエイシンフラッシュとM・デムーロかもしれない。

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2012年12月20日のニュース