女子トップレーサー横西が引退「家事優先、主人支えたい」

[ 2012年12月20日 06:00 ]

昨年の尼崎「笹川賞」DR戦に夫・山崎と出場した横西

 ボートレースの女子トップレーサー・横西奏恵(38=徳島)が19日、電撃引退した。日本モーターボート競走会に選手登録削除申請を行い、受理された。16日まで大村で行われていた賞金トップ12人が争う賞金女王決定戦にも出場しており、これが現役最後のレースとなった。

 横西は95年4月登録の76期生。選手養成訓練時代から非凡な才能を発揮し、卒業記念競走で女子では史上4人目となる優勝を飾り華々しくデビュー。その後も登録3年目にはA級に昇格、女子王座決定戦3V(通算1位タイ)など活躍。06年3月にはボート界最高峰のSGレースで女子史上2人目となる優出(06年3月平和島総理杯)を果たし、06~08年には女子選手のMVPに該当する「優秀女子選手」に選出された。

 また、21日に住之江で開幕する賞金王決定戦(トライアル)に出場予定の山崎智也と10年12月に再婚。「ボート界最強夫婦レーサー」としてホットな話題を提供していた。

 横西は「今年いっぱい頑張って完全燃焼しようと決めていた」とコメント。「家事を優先したいと考えていて、今後は主人(山崎)の仕事を支えていきたい」とあすから大一番に挑む夫に静かなエールを送った。「これまで応援してくださった全国のボートレースファンの皆さまには、心からお礼申し上げます。長い間、ありがとうございました」のメッセージを残した。賞金女王決定戦で「永世女王」のキャッチフレーズがつけられた横西が惜しまれながら水面を去る。

 ◆横西 奏恵(よこにし・かなえ)1974年(昭49)7月6日生まれの38歳。徳島支部所属。76期。同期は瓜生正義、魚谷智之ら。95年鳴門でデビューし初出走2着、2走目で初勝利。99年女子王座決定戦(尼崎)で初優勝。06、08年も同レースV。11年は夫の山崎智也とSG笹川賞のドリーム戦出場。女子選手初のSGドリーム戦V。5年ぶりのSG優出。12年の賞金女王決定戦(3、5、3、4着)が最後のレースに。通算1101勝、優勝46度。生涯獲得賞金は4億4898万366円。

 ▼山崎智也 今回の(横西引退の)発表が思った以上に重大なことになって正直驚いています。今まで以上にレースを頑張らなければいけないと感じています。今後とも温かく見守っていただければと思います。

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2012年12月20日のニュース