【有馬記念】スカイディグニティ先着 スミヨン納得「乗りやすい」

[ 2012年12月20日 06:00 ]

CWコースで僚馬・アドマイヤレイ(右)と併せ、4コーナーを回るスカイディグニティ

 有馬記念追い切り、栗東では菊花賞2着の3歳馬スカイディグニティが、新コンビを組むクリストフ・スミヨン(31=フランス)と息ピタリの動きを見せた。

 水曜付スポニチ本紙で阪神・和田監督がドラフト会議を模した箱から封筒を引き当てたのがスカイディグニティ。それを知ると友道師の頬が緩んだ。「光栄だね」。兵庫県出身で阪神ファン。「ドラフトもテレビで見ていた。阪神はクジに弱いので駄目かと思っていたが、見事に藤浪を当てたからね」。“神の手”に選ばれたことを素直に喜んだ。

 菊花賞2着馬。阪神ファンならずとも気になる存在だ。最終追い切りは初騎乗となるスミヨンを背にCWコースで併せ馬。アドマイヤレイ(3歳1000万)を追走し、直線は内へ。スッと加速してリードを奪った後は、なかなか突き放せなかったが、6F83秒7~1F12秒2できっちり先着した。スミヨンは「初めて乗ったので比較はできないが、乗りやすかったし、反応もいい。非がないという印象」と好感触。師も「そんなに時計が出るタイプじゃない。想定通りの動き」と納得の表情だ。

 実績では他馬に大きく見劣る。まだ重賞Vもない2勝馬。菊花賞は2着とはいえゴールドシップには0秒3差をつけられた。大勢逆転はあるのか。師は「ダービーの時は未勝利だった馬。菊花賞は初めてのG1で相手が皐月賞馬だったことを思えば、期待以上の内容だった」と前向きに話した。確かにダービー時点では比較もおこがましいほどあった差が、わずか5カ月弱で0秒3差。その成長力は無視できない。「菊花賞時より歩様が良くなってスムーズに歩けている。夏以降の上昇カーブは変わらない」と言うなら、差はさらに詰まっても不思議ない。

 中山もセントライト記念(2着)で経験済み。師は「ピッチ走法で器用なので小回りも大丈夫。相手を見ながら自分のポジションを取れる馬だし、そう乗ってくれるジョッキー」と人馬への信頼を寄せる。有馬記念で3勝を挙げているブライアンズタイム産駒。神の手に導かれ、有馬巧者の血が覚醒するか。

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2012年12月20日のニュース