【朝日杯FS】西からの刺客イナズマ ハイペース大歓迎

[ 2012年12月12日 06:00 ]

調教を前に、馬房で出発を待つテイエムイナズマ

 デイリー杯2歳Sを“3角手前ひとまくり”の衝撃的な内容で制したテイエムイナズマ。意気揚々と挑んだ前走・京王杯2歳Sは見せ場なく9着に終わったが、陣営に悲観の色はない。「あの負けは気にしていませんよ」と担当の花田助手だ。

 「千四でペースが速くなればいいかな、と思っていたらスローになりましたし、出遅れて流れにも乗れませんでした」

 デビュー時からの課題となっている出遅れ癖と掛かり癖。その両方が出たのが前走だった。出遅れた上、前半3F35秒6に対して後半3F33秒7の超スローペース。これでは追い込むのは厳しいし、引っ掛かったのならなおさらだ。

 一転して条件が好転するのが今回だ。1Fの距離延長でペースが緩む…と考えるのは大きな間違い。過去10年の朝日杯FS、前半3Fの平均は34秒6。05年を除けばすべて34秒台で通過しているので、京王杯2歳Sより流れに乗りやすいはず。ペースアップ大歓迎だ。

 「跳びが大きいので瞬発力では見劣りますが、長くいい脚を使える馬。トモに甘い部分があるので出遅れは仕方ありませんが、ペースが上がれば折り合いは楽。前がタレる展開になればいいですね」

 状態面の上積みも見込める。1週前はCWコースで前半から引っ掛かって7F95秒0~13秒7。上がりが平凡で見栄えはしない時計だが、「いい負荷がかかったと思います。前走はトモに疲れがあったけれど、今回はいいですよ」と手応えありの表情だ。

 デイリー杯2歳S出走馬はその後の成績が優秀で、4着コレクターアイテムと7着サウンドリアーナは次走でさっそく重賞勝ち。レベルの高さは誰しも認めるところだ。となれば勝ち馬がこのまま終わるわけにはいかない。反撃は必至だ。

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2012年12月12日のニュース