【京都牝馬S】遅咲きの名血アプリコット目覚めの時!

[ 2011年1月27日 06:00 ]

坂路で追い切るアプリコットフィズ

 京都牝馬S組では美浦のアプリコットフィズが休み明けを感じさせない切れ味十分の脚さばき。成長力を見せつけて11年の飛躍を誓った。

 アプリコットフィズは坂路に姿を現すと、最初の1Fを15秒9とゆったり走り始めた。そこから一気にギアチェンジ。1F12秒7にペースアップすると、勢いはさらに加速。12秒0―11秒9と極上の切れ味を発揮して駆け上がった。手綱を取った小島良助手が感触を口にする。

 「調教過程はいたって順調。放牧から戻ってきてから1、2本は、ゴール前で手前ばかり替えてよたよたする面を見せていたが、きょうの動きは良かったよ」

 前走・秋華賞3着後は、山元トレセンにリフレッシュ放牧。年明けの7日に美浦に帰厩して、13日(4F52秒5)、19日(エラー)と坂路中心にしっかりと乗り込まれている。「いつもは放牧から440キロ台で帰って来ても、体がしぼんでしまうが、今回は減っていない。これまでで一番重い体で出れるかも。カイ食いも良くて、追い切りもきっちりできている。前回のように栗東に滞在しなくても、前日輸送で大丈夫じゃないかな」と馬体面の成長を強調した。

 母マンハッタンフィズの3つ上の全兄マンハッタンカフェは、3歳秋からメキメキと力をつけて菊花賞→有馬記念を制覇。4歳となってからも天皇賞・春を制した晩成の血統だ。その兄も管理していた小島太師は「昨年からもっと(攻め馬を)やりたかったが、馬がまだ子供だったからね。血統的にも奥手のタイプ。昨シーズンと比べてもトモの入りが全然違う。間違いなくパワーアップしている」と成長力に目を細める。

 春の最大目標となるヴィクトリアマイル(5月15日、東京)では、同期の3冠牝馬と再び対戦する。打倒アパパネへ、負けられない戦いは続く。

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2011年1月27日のニュース