【桜花賞】アパパネ上々!蛯名「凄く成長したね」

[ 2010年4月8日 06:00 ]

蛯名騎手が手綱をとり、坂路で追い切られたアパパネ

 10年のクラシック第1弾「第70回桜花賞」の追い切りが7日に行われ、栗東では“留学中”の関東馬アパパネが、昨年の2歳女王らしい抜群の動きを見せつけた。

 さすがは2歳女王。坂路を軽快に駆け上がるアパパネの快走に報道陣はうっとりだ。美浦から駆けつけた蛯名はわずかに手綱を動かしただけ。それでも4F52秒7、1F12秒3ではじけた。先週3月31日に4F51秒0の自己新を出したばかりなのに、今週も上々のフィニッシュだ。
 国枝師のリクエストに応え、昨年の宝塚記念(アルナスライン)1週前追い以来の栗東登場となった蛯名は穏やかに切り出した。「順調ですね。先週やっているので前半セーブして上がり重点の指示。この時期の牝馬としては落ち着きがあってバタバタしないのが一番いい。2歳時と比べても凄く成長したね」
 今年初戦のチューリップ賞は2着に終わったが陣営に悲壮感はない。本番を見据えた仕上げに加え、当日は重馬場。大外16番で前に馬を置けず、行きたがるシーンも。蛯名は「残念だったがペースも遅かったし内容は悪くなかった。あの敗戦を今回につなげたい」と雪辱に燃えている。美浦と栗東を何度も往復、チェックしてきた国枝師も自然と目尻が下がる。「直前の感触を確かめてほしくて蛯名君にお願いしたが、凄くいい雰囲気。前走は体に少し余裕があったが中間はやれることはやった。体は前走(478キロ)と同じくらいでも中身がしっかりした」
 マツリダゴッホでおなじみの名コンビにとって桜花賞Vは悲願だ。蛯名は8回挑み、2着2回。「なかなか勝てないけど今年は何とかなるのでは…。強い馬の中に僕の乗った馬(アプリコットフィズ)もいて混戦ですけど、いい競馬ができるように頑張りたい」
 再三、栗東留学で桜花賞に愛馬を送り込んだ国枝師にはクラシック初Vも懸かる。過去10年で2勝と劣勢の関東馬の旗頭。「関東の意地?私の馬が勝てばいいかな」。指揮官は不敵な笑みを浮かべて締めた。決め手はNo・1。栗東で鍛え上げた成果は、仁川の桜のごとく満開になろうとしている。

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2010年4月8日のニュース