【桜花賞】モトヒメ万全!輸送対策で意外な“副産物”

[ 2010年4月8日 06:00 ]

坂路で追い切るモトヒメ

 【サクラサク 栗東留学生(2)】これが“栗東留学”のたまものか。フィリーズレビュー6着後に栗東入りしたモトヒメは坂路で4F51秒2。楽々と好タイムを出した。前夜、栗東入りした松永康師の「この時計、どうなんでしょう」の逆質問に報道陣はうなずくことしきり。古馬を含めて5位。これだけ動けば文句なしだ。

 栗東入りの第一の目的はまず輸送対策。「阪神遠征の過去2戦が美浦の時より(体が)減ったので」と指揮官。さらに“副産物”もあった。「こちらの水がおいしいのかよく飲むんです。カイバもよく食べる」と同行した平野調教厩務員。近隣の自然豊かな栗東は、蛇口をひねるだけで市販のミネラルウオーターも顔負け。美浦によくある浄水器は見られない。水がおいしいから食べる。食べるから鍛錬を積める。師は「栗東に来てからの体調もいいから気持ちも乗っている。体にも幅が出てきた」とパワーアップを実感している。
 07年3月開業以来、師にとって初の栗東留学だった。「確かに水もいいし施設も素晴らしい。でも、それにモトヒメが耐え得る馬だからここまで来られた」と目を細めた。環境の変化への精神力と、起伏に富んだ施設に対応できる体力があってこそ実を結ぶ。高低差で14メートルも違う坂路を楽々と登ったモトヒメの“留学効果”は快走の原動力となるか。(特別取材班)

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2010年4月8日のニュース