【桜花賞】記憶に残らないメモリー“不気味”

[ 2010年4月8日 06:00 ]

 【G1ドキュメント・桜花賞=美浦7日】何度も好走しながら人気にならない馬は、必ずおいしい配当を生み出す。浜田が注目したのはプリンセスメモリー。前走のクイーンCは後方待機から直線だけで追い込んでアプリコットフィズの2着。もっと評価されていいはずだ。

 デビューから5戦して【2111】。唯一の大敗は新潟2歳Sの11着。当初「距離の壁かも…」と考えた高橋義師。だが、騎乗した北村宏はレース後「4角で他馬と接触して馬が燃えてしまった。もう少し我慢できれば」と師に伝えていた。「クイーンCを見て、北村君の言っていたことが正しく距離が敗因ではないと確信できた」とトレーナー。「引っ張るのではなく前の馬で壁をつくって自然と控える形になれば、最後は確実に脚を使える。力を試される東京マイルで結果を出せたのも自信になった」と振り返る。
 最終追いは坂路単走。ラスト1F13秒3と脚を伸ばしたが全体時計は4F60秒2と軽め。だが、390キロ台と超小柄な牝馬だけに直前はこれで十分だ。「3F42秒という指示を出しておいたが、その通り(42秒1)で上がってきた」とまずは予定通り。あとは阪神への輸送。「新潟へ3度も行っているので輸送は心配していない。違った環境になってどうかだけ。人間だって枕が変わったら寝られない。できるだけ滞在時間を短くしたい」とあえてレース前日の土曜に輸送する。
 「残り300メートルが勝負」。穏やかな口調ながら、きっぱりと言い切った高橋義師。末脚勝負なら強烈な決め手を軽視できない。

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2010年4月8日のニュース