【王将戦】谷川浩司十七世名人 第3局解説&第4局展望 永瀬九段の踏み込み称賛すべき 藤井王将は正念場

[ 2026年2月17日 05:01 ]

A図
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 谷川は戦前、永瀬が振り駒で先手後手が決まる第1局、そして先後が決まって臨む第2局までに「最低でも1勝したい」と語った。その最低ラインを突破し、さらに第3局も制した。

 「挑戦者がリードするシリーズで、面白い展開になりました。一方で、(勝率上有利な)先手が取り合って第3局を終えたとも言える。藤井王将も今年度勝率が約8割近くあり、調子が悪いわけではない。伊藤匠2冠、永瀬九段。藤井王将と互角に戦える棋士が少しずつ出てきたということだと思います」

 角換わり2局に続き、永瀬先手の第3局は雁木(がんぎ)模様の力戦へ進んだ。「“球種はある”と見せておくことも大事」と谷川が戦前指摘したように、藤井が前期第5局、プロ入り後初めて指した2手目△3四歩で開幕。18手目△5四金から38手目△8六金と永瀬王の頭上へ金を進出させた。

 左辺を制圧された永瀬陣は、さらに右辺でも藤井に馬をつくられて挟撃態勢を敷かれた。「8筋の傷はもう修復できない。それでもギリギリ耐えられると、この順に踏み込んだ永瀬九段は称えられるべきです」。封じ手の55手目▲3八飛(A図)で攻め合った。

 藤井の選択肢は3つ。(1)が実戦の△3七歩▲同金△4七馬。(2)は単に△4七馬▲3三歩成△5二金、(3)は△3七歩▲同金△4七歩成。▲3八飛の封じ手は比較的予想しやすく、その後を一晩かけて考えることができる利があった藤井だが、「どの変化も思わしくないと気づいたと思う。永瀬九段がよく言われる“藤井曲線”のような勝ち方でした」。3通りの変化を読み切り、▲3八飛を決断しての「永瀬曲線」の勝利を称えた。

 2月に入り、藤井は1日制の棋王戦とのダブルタイトル戦に突入した。その棋王戦第1局が8日に指され、増田康宏八段(28)に敗れた。藤井自身、共に追う展開となったダブルタイトル戦は初めてだ。「持ち時間の違う1日制と2日制を、違う相手と戦わないといけない」困難さ。前期王将戦は4勝1敗、棋王戦は3勝0敗と圧倒した同じ相手に苦しめられている。「棋王戦第1局は内容が悪かった。王将戦第4局、(21日の)棋王戦第2局と正念場が続きます」と第一人者の胸中を思いやった。(構成・筒崎 嘉一)

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