「未来が怖いほど、今はアイドルが大好き」――Palette Parade比嘉ゆめの 孤独を抱えてたどり着いた答え
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7人組アイドルグループ「Palette Parade(通称・パレパレ)」の比嘉ゆめのが、新曲「atelier」の発売を受けてスポニチ東京本社でソロインタビューに応じた。テーマは、自身の原点と“居場所”。幼い頃から人間関係に息苦しさを抱え、「アイドルだけが救いだった」という日々。その孤独の延長線上でたどり着いたのが、「未来が怖くなるぐらい、今はアイドルが大好き」という境地だった。(「推し面」取材班)
【比嘉ゆめの①】「atelier」が描いた感情のグラデーション
9月8日、結成4周年ワンマンのステージ。夢だったZepp DiverCityを埋め尽くしたペンライトの海の中で、「シャイガール」のラストサビが会場を震わせた。7人の歌声がピタリとそろい、指先の震えも、見つめる先も同じ方向を向いたあの感覚を、比嘉は今も鮮明に覚えている。
「今までのワンマンの中でも、いちばん“楽しい”気持ちだけで過ごせた時間でした」
これまでの大きなライブで、終演後に自分を責めた日々は少なくない。ひとつミスをしただけで「最悪だ」と落ち込み、完璧を求めるあまり悔しさばかりが残ることもあったという。だがこの日は違った。ファンから届く「絶対大丈夫だよ」という言葉、7人体制になってから頼もしさを増したメンバーたちの存在に背中を押され、「楽しかった」が真っ先に浮かんだワンマンになった。
その「楽しかった」にたどり着くまでには、長い孤独の時間が横たわっている。
「ちっちゃい頃から、興味があるものって手の5本の指に収まるくらいしかなくて。そのうち3〜4本は、ずっと“アイドル”でした」
幼稚園のころから、人との距離を一歩引いて見てしまうクセがあった。「揉めるのがめんどくさいから、とりあえず譲っちゃおう」と、自分の意見を飲み込むことが多かったという。学生時代、勉強にも本気で打ち込めず、周りの同級生が部活や進路に真剣な姿を見ながら、「どうしてそんなに執着できるんだろう」と不思議に思っていた。価値観の違いに気づくほど、「寂しさ」と「わかってもらえない」という感覚は強くなっていった。
息ができないほど苦しかった時期はあったのか――そう問いかけると、比嘉は少し間をおいて、こう答えた。
「多分、ずっとそうでした。人といるとやっぱりすごく気を使ったり、“どうせここからまた仲悪くなっちゃうのかな”とか考えちゃって。そういう環境がずっと苦手で、“だったら1人でいいや”って思って、一人でいることが多かった学生時代だったなって」
教室の真ん中に座っていても、心はいつもひとりきり。そんな日々の中で、画面の向こうからまばゆい光を放っていたのが“アイドル”だった。ステージでまっすぐ歌う姿から、キラキラだけでなく、希望や強さを学んだ。
「アイドルを見ているうちは、自分もキラキラした気持ちになれる。それが最初のきっかけだったと思います。気づいたら、自分の人生そのものがアイドルになってた感じで。いつからか覚えてないくらい、ずっとアイドルが好きでした」
やがて、「見る側」として救われ続けた存在に、自分がなると決めた。「周りと価値観が合わない」と感じていた孤独感は、パレパレという“居場所”にたどり着き和らいでいった。
「この居場所に出会って、“すごい素敵なコンセプトだな”“いい歌詞だな、いい曲だな”って思いながら、ずっと助けてもらっています。今ここに自分がいるのは、偶然じゃなくて必然。そう信じています」
教室では居場所を見つけられず、「一人でいる方が楽」と言い聞かせてきた日々。そして、その延長線上にあった“居場所”。
「自分だからこそできる“居場所”をメンバーと、みんなと一緒にこれからももっともっと作っていきたいんです」
パレパレとしてステージに立ちながら、ときどき先のことを考える瞬間もある。
「もし“アイドルを卒業します”ってなったとき、30年後、40年後の私に何が残るんだろうって思うことがあるんです。それくらい、アイドルに人生を捧げています。なんか、もう未来が怖くなるぐらい、今はアイドルがすごく大好きなんです」
大切にしている考え方について尋ねると、少し考えてから、静かに言葉を選んだ。
「座右の銘みたいな言葉は決めてないんですけど、“自分のことを一番愛せるのは自分だな”っていう考えはずっとあって。他人のことが気になってぐちゃぐちゃになっちゃっても、最後は自分が自分のことを一番愛して、信じてあげるのがいいなって思ってます」
その視線は、ステージの先にいるファンにも向けられている。「ファンの方で、ちょっと自分に自信ないとか苦しいなと思った時も、“自分のことを一番本当に愛せるのは自分しかいない”っていう気持ちを、少しでもどこかで持っていてくれたらいいなって思いながら過ごしています」
未来がどれだけ怖くても、その怖さごと抱えてライブへ向かう。「未来が怖くなるぐらい、今はアイドルがすごく大好きです」。その言葉に偽りはないから。
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