「己というインターフェースで世界を見る」──RAZOR・剣、LUNA SEAに衝撃を受けた少年が貫く“ブレない生き方”「音楽を嫌いになったことは、一度もない」

[ 2025年11月28日 15:00 ]

【画像・写真】「ギリギリ社会性、保ってるな」RAZORのギタリスト剣 “内なる怪物”と向き合う音作り「攻めの姿勢はまだ終わらない」
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 5人組ロックバンド「RAZOR」(レザー)のギタリスト・剣が新曲「In CREATURE」についてのソロインタビューに応じた。自らの音楽的原点から、現在の活動、そして“生きる指針”までを静かに語る姿からは今もなお、ギターを手にした頃の初期衝動を抱え続ける職人の面影がにじんでいた。(ヴィジュアル系特集取材班)

「ギリギリ社会性、保ってるな」RAZORのギタリスト剣 “内なる怪物”と向き合う音作り「攻めの姿勢はまだ終わらない」

 「学生の頃は、ただのゲーマーでした」。それでも、昭和56年生まれの剣にとって音楽は最初から特別な存在ではなかった。中学時代はスピッツ、JUDY AND MARY、Mr.Children、B’zといった邦楽を友人たちと聴くようなごく普通の少年。だが、ある日テレビで流れたLUNA SEAの「DESIRE」が、その後の人生を変える。「あのかっこよさに衝撃を受けました。多分、その瞬間に自分の世界が反転したんです」。

 やがて友人から「新しいギターを買うから」と譲られた一本がギターとの出合いとなる。高校では陸上部の長距離選手として走っていたが、その日を境に練習よりもギターを優先するようになった。「家に帰ったら『LUNA SEA』のコピーばかり。気付いたら陸上をやめてギターばかり弾いてました」。

 当時、スコアブックを頼りにL’Arc〜en〜CielやGLAY、PIERROTの楽曲をコピー。タブ譜を追いながら音を拾ううちに、自然と音符の読み方も覚えていったという。「小中学校の音楽の授業って、あんなに退屈だったのかと思いましたね。結局、好きじゃなかっただけなんですよ。好きになるって、最強の練習法なんです」。

 高校卒業後は大阪の音響系専門学校へ進学。しかし、「自分でも学べる」と感じて早々に中退する。「教室より、現場が僕の教科書でした」。ライブハウスでのローディ経験を通して、音楽の“裏側”を肌で学び、自らの居場所を見つけていった。

 その後、誘いを受けて加入したバンドが「Sadie」。インディーズながらメジャー同等の環境で約10年活動し、確かな人気を築いた。だが2015年に活動を休止。それでも剣はギターを置かなかった。「1年ほど準備期間を経て、猟牙と出会いました。彼のバンドが解散するタイミングで声をかけたのがRAZORの始まりです」。

 あれから9年。今ではSadie復活とRAZORの活動を並行させる“二足のわらじ”の生活だ。「人脈づくりが得意なタイプじゃないのに、こうして2つのバンドを続けられているのは本当にありがたいこと」。

 もちろん、楽な道ばかりではない。しんどさや疲れを感じたことは何度もある。しかし、音楽を嫌いになったことは一度もない。「やめたいと思ったことはないです。新しい曲を作る時は、今でもワクワクします」。

 そんな剣を支え続けてきたのは、まぎれもなくファンの存在だ。継続の力になっているものを尋ねるとこう即答した。「“剣さん個人を応援しています”って言葉があるから続けてこられた。ファンの声が、僕の原動力なんです」。

 そして口にした座右の銘は独特だ。

 「『己(おのれ)』。自分というインターフェースを通して世界を見る。人は誰しも、自分の立場で物を言っている。だからこそ、自分を多面的に見て、正義を疑いながら進みたい」

 “内なる怪物”をテーマにした「In CREATURE」には、そんな剣の生き方そのものが投影されている。 ブレずに、自分と向き合い続ける姿勢。その静かな強さこそ、彼が放つ音の核だ。

 「己というインターフェースで世界を見る」──。ギターを手にしたあの日の少年のままに今日もステージで音を鳴らし続けている。

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