LUNA SEA「今日は2度と来ない」 歌い続けるRYUICHIをメンバー、ファンが支えた絆のライブ
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ロックバンド「LUNA SEA」が11月8、9日の両日、幕張メッセで7年半ぶりの主催フェス「LUNATIC FEST. 2025」を開いた。ボーカルのRYUICHI(55)は、午前11時の開幕から、ホストとしてフェスを盛り上げていたが、2日目のライブ中盤から突然声が出しにくくなる場面があった。機転を利かせたベースのJ(55)が「こっからみんな歌ってくんねえかな」と提案。快諾した2万5000人が声を張り上げて満身創痍のRYUICHIを支えた。舞台上も、フロアも音楽が好きな者同士が集まった空間。共にライブを作っていく、強い絆を感じる時間がそこにあった。
前日はLUNA SEAの「ROSIER」、最終日は同「I for You」をアカペラで歌い、開幕を知らせたRYUICHI。2日目のフェスでは、後輩のロックバンド「UVERworld」のボーカル・TAKUYA∞(45)が「レジェンド呼び込んじゃう。RYUICHI!」と呼び込み、2人で「ROSIER」を歌いファンをわかせる時間もあった。
全11組の最後に登場したLUNA SEAは、脳腫瘍と診断され9月に治療に専念することを明かした真矢(55)に指名された、ロックバンド「SIAM SHADE」のドラマー・淳士(52)がスティックを握った。
真っ赤に燃え上がったステージは「STORM」でスタート。五線譜の中を泳ぐようになめらかに歌っていたRYUICHIは、中盤でシャウトもきかせ、3度目の主催フェスへの熱い思いをにじませていた。
「お元気ですか?」穏やかなMCでは「3回目、10周年を迎えた『LUNATIC FEST. 2025』。今日は最後まで思い切り楽しんで帰ってください。そして真矢くんの思いを受け継いで最強の助っ人、後輩が来てくれました」と淳士を紹介。淳士が立ち上がってあいさつすると、歓迎するような拍手が起こっていた。
続く「END OF SORROW」ではギターのINORAN(55)のストラップがギターから外れるハプニングがあったが、左手でギターのネックをつかむと替えのギターを渡されるまで、顔色1つ変えずに演奏。上手の花道にはギターのSUGIZO(56)、下手の花道にはJがそれぞれ飛び出していくなど、どんな状況でもライブを続ける“Show Must Go On”の精神を見せつけた。
異変が起きたのはライブ中盤、6曲目に披露した「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」だった。RYUICHIの歌が4人を牽引する楽曲で、突然歌いにくそうに顔を歪めた。ステージ上に設置されたテーブルにあるカップを手に取ると、次の歌までの間に喉を潤しマイクを手に歌い始めた。歌った瞬間、「ゴホッ」と咳き込み空気をピリッとさせた。
マイクを握り直すと、苦しさを拭い去ろうとするように歌い続けた。体をよじり、求めるキーをどうにか出そうと懸命な姿は壮絶なもの。何度打たれても立ち上がるボクサーのようだった。
歌い終えるとそのまま「みんな1人、1人にこの熱量を持って帰ってもらいたいと思います。今日来てくれた1人、1人に心からI for You」と、バンドの代表曲の1つ「I for You」を歌唱。苦しそうに歌うRYUICHIを、INORANがコーラスで支えた。中盤のギターソロではRYUICHIの真横に駆け寄ったSUGIZOが、悪夢を消し去るかのように華やかな音色を響かせた。
会場にはSLAVE(LUNA SEAファンの愛称)だけでなく、ロックバンドTHE YELLOW MONKEY」、ロックバンド「BUCK-TICK」など、ほかのバンドのファンも集まっている。その歌唱力と表現力で他を圧倒してきたRYUICHIが苦悶する姿に、驚きを隠せない人もいただろう。RYUICHIの歌を聴いた全ての人が思っていた言葉を真っ先に口にしたのはJだった。
中央にいるRYUICHIの左肩をつかむと「喉大丈夫?」とひと言。同じくRYUICHIの横へと歩みを進めたSUGIZOは、Jの思わぬ言葉にあとは任せたというように見守っていた。衝撃の言葉を放ったJは「こんなすごいバンドと(フェスを)やっているんだから、やっぱくるよね。こっからはみんな助けてくんねえかな。こっからみんな歌ってくんねえかな」と会場を見渡すと賛同するように拍手が届けられた。
RYUICHIは「今の自分の気持ちとしては、今日という日は2度と来ないからみんなにしっかりしたものを届けたいと思う」と前を向くと、「こっからは飛ばしていくぞ!」と手綱を締め直し決意をみなぎらせた。
RYUICHIと会場との掛け合いがある「TIME IS DEAD」は、RYUICHIのパートもSLAVEらが合唱。SUGIZOらが「TIME IS DEAD!! WORD IS DEAD!!」と叫ぶと、会場後方からステージに向かって、声が大きな波のように届けられた。
続く「ROSIER」でもRYUICHIの声は傷だらけだった。数時間前に同じステージでTAKUYA∞と歌った時は、笑顔で伸びやかな声を聴かせたが、今は鮮血が噴き出しているよう。Jは演奏してる右手人差し指で天に向けて突き刺し「もっと、もっと(声を)」とアピール。会場からの声が大きくなると、作った拳で胸を叩き「届いている」と頷いていた。そこにいる誰もがRYUICHIを支えたいと心を1つにしていた。
Jが決意表明のシャウトをする前の短い時間に、INORANがRYUICHIの右肩を2度たたき、励ます姿も印象に残った。全員の声が1つになった時、ライブはこの空間を愛している人間全員で創り上げるものなのだと感じた。
「集まってくれたみんなと登りつめたい」と歌った「UP TO YOU」は始まりの曲。どんな状況におかれても「♪明日を信じてこの手は離さない」と前を見据える至極のバラード。ステージでは淳士の力強いドラムなどメンバーがRYUICHIを後押し。会場の歌声は、RYUICHIの痛みを包み込むような優しさに溢れていた。
アンコールでは、RYUICHIが「俺が歌えなくなって場合じゃないんだけど、奇跡が起きたから」とTHE YELLOW MONKEYらが集結したステージに、真矢を招き入れた。昨日に続き、ドラムを叩くことは叶わなかったが元気そうな姿を見せた。
2日間のフェスの最後に届けられたのは「WISH」。RYUICHIから吉井和哉(59)、ロックデュオ「黒夢」のボーカル、清春(57)と歌い継ぎ、会場に笑顔が広がっていった。
12月23日に東京・有明アリーナでライブを行うことを明かしたLUNA SEA。真矢は「3小節ぐらいでも叩くことを目標に治療に専念したい」と宣言。RYUICHIは「無理しないでもらいたいけど、早くしんちゃんのドラムが聞きたいよね。きっと叩けるよ。だってこの2日間ここに来られたもの」と病気を公表した当初は、車イスでの生活を余儀なくされていた盟友を愛おしそうに見つめていた。
Jは「最高の2日間をどうもありがとう。12月23日にまた会いましょう」と再会を誓った。INORANは「音楽って最高だよな!!」と笑顔を爆発させた。SUGIZOは「この2日間で新しい奇跡が生まれました。真矢が歩けたこと。真矢が見せてくれたように、奇跡は起こすものなんだよ。待つものじゃない。そしてまたLUNATIC FEST.で会いましょう。LUNA SEAが存続する限り、ルナフェスも続くから」。この朗報に会場は歓喜の声を挙げていた。
真矢は2020年に大腸がんステージ4と診断されて以降、7度の手術や抗がん剤治療、放射線療法を受けて活動を続けてきた。RYUICHIもまた2019年に肺腺がんの手術、2022年には声帯の静脈瘤(りゅう)除去手術を受け、2年ほど前からジストニアを発症し発声障害に苦しんでいることを明かしている。
前進し続ける。足を止めない。生き様を見せつけられたライブを観て、フェスの初日に出演したロックバンド「BRAHMAN」のボーカル・TOSHI-LOW(50)は「5人が命がけでやっているのは何でだろうと考えた。それは25年前に(終幕という)空白があったから。もうその空白を作りたくないんだと思う。ファンに恩返しをしたいと思っているんだと思う。(ファンが5人に)愛を与えているから、ちゃんと愛が返ってくる。5人のSLAVEの関係性は素晴らしいと思う」という言葉を思い出した。
2日間のフェスを終えた翌日10日、RYUICHIは個人の公式サイトで全国の教会で行っているマイクなしで歌う「No Mic, One Speaker Concert at Church Tour 2025-2026 Phase.03」の3公演を「喉の不調により医師の診断のもと、現時点で万全な状態での開催が困難である」と中止・延期することを公表した。
2月22、23日に東京ドームで開催したライブでは不死鳥のように蘇った歌声で堂々としたステージを展開。INORANと組んだバンド「Tourbillon」でも調子は上向きに見えた。東京で7月に行ったファイナル公演では、声を絞り出すような場面があり、終演後に「11月のルナフェスでリベンジします。期待していてください」と笑顔を見せていた。
中止・延期した教会ライブは、歌でギネス記録を持つRYUICHIらしく「100回の開催」を目指すと目標を掲げている。全18組が出演したフェスでは、ホストの大役。治療に専念している真矢への心遣いなど、自身のことは後回しになることが多かっただろう。ジストニアの発声障害は自分の意思に反して、体が体にストップをかけてしまう難病指定されている病気だ。バンド活動以外に、ソロなどでずっと走り続けているその姿には最大のリスペクトを贈るが、自分が認識できていないところで疲労が溜まっていたのだろう。まずはゆっくり、心身を休めてまた宇宙一の歌声をSLAVEたちに届けてほしい。(西村 綾乃)
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