山下三段 竜王戦決勝トーナメント初戦で敗退 東大大学院でAI研究の異色棋士に屈す

[ 2025年6月25日 18:53 ]

山下数毅三段
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 将棋の奨励会員・山下数毅三段(17)が25日、藤井聡太竜王(22)=王将など7冠=への挑戦権を争う第38期竜王戦決勝トーナメント初戦に臨み、谷合廣紀四段(31)に87手で敗れた。山下三段は5組、谷合は6組優勝者としての決勝トーナメント出場。プロ未満の奨励会員が決勝トーナメントに進出したのは竜王戦史上初めてだったが、東大大学院博士課程で人工知能(AI)を研究する異色の棋士に快進撃を阻まれた。

 振り駒の結果、山下三段が後手になり戦型は振り飛車党・谷合の四間飛車へ進んだ。谷合は美濃囲い、山下三段は舟囲いと陣形整備の途中ながら26手目、山下三段が果敢に4筋の歩を突き出して角道を通し、開戦した。

 角交換からさらに飛先の歩も突き出して戦線拡大。対して谷合は、角銀交換の駒損の攻めを強行して3、4筋の歩を6段目まで進めた。そして山下王の頭上へ持ち駒を打ち付けて守備駒を削り、そのまま押し切った。

 「序盤の考えが足りなかった。不用意な(陣形の)組み方をしてしまった」。そう一局を振り返った山下三段は、4筋からの仕掛けについても「暴発気味。慎重さに欠ける将棋になった。来期はそういうことのないように」と自らを戒めるように語った。

 藤井が史上最多タイ、6回目の優勝を100点満点で飾った4月の詰将棋解答選手権。四段以上の棋士も多数出場した中、83点で3位に輝いた山下三段が持ち前の終盤力を発揮する場面はついに訪れなかった。それほどスキのない谷合の指し回し。初手から評価値がなだらかな曲線を描いて勝ちに落ち着く「藤井曲線」の完勝だった。

 山下三段は先月2日の竜王戦5組ランキング戦準決勝で勝利し、規定により四段昇段の資格を得た。現在進行中の第77回三段リーグで降段点(勝率2割5分以下)に該当しない限り、2回目の次点を付与され、フリークラスでの四段昇段が認められる。三段リーグは現在4勝4敗。全18局指すことから、残り10局であと1勝すれば降段点を免れる計算だ。

 勝った谷合は次戦で4組優勝者の石田直裕六段(36)と対戦する。「山下さんの力が出せない展開になったかなと思う。目の前の対局を大事にして、自分らしい将棋を指せればいい」と石田戦への意欲を語った。

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