中島歩「花子とアン」がトラウマだった 悔しさ糧に「あんぱん」次郎好演話題 朝ドラの影響力「畏怖」
「あんぱん」若松次郎役・中島歩インタビュー(2)
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女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は23日、第61回が放送され、俳優の中島歩(36)が好演している主人公の夫・若松次郎が危篤に陥った。中島に撮影の舞台裏をインタビュー。前回の朝ドラ出演作「花子とアン」(2014年度前期)における自身の演技や評判が「トラウマになっている」と告白。それでも、当時の悔しさを糧に、今作は視聴者の心を見事にわしづかみにしている。
<※以下、ネタバレ有>
「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算112作目。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦を描く。
中島は美輪明宏演出・主演の舞台「黒蜥蜴」のオーディションで相手役に選ばれ、13年に俳優デビュー。14年度前期「花子とアン」がテレビドラマのレギュラー初出演となり、一躍全国区となった。脚本が中園氏、チーフ演出が柳川強監督という今作のタッグも「花子とアン」と同じだ。
演じたのは、ヒロイン・安東はな(吉高由里子)の親友・嘉納蓮子(仲間由紀恵)と恋に落ちる帝大生・宮本龍一役。蓮子の夫で“九州の石炭王”嘉納伝助役に扮したのは吉田鋼太郎。今作は朝田釜次役で、ドラマ上の関係性は取っ組み合いもした恋敵から孫の結婚を喜ぶ義祖父へと変化し、ともに11年ぶりの朝ドラで再共演を果たした。
「お会いするのも『花子とアン』以来だったので、純粋にうれしかったですし、鋼太郎さんは演出家もされていますから、少し怖さもあって(笑)。でも、その鋼太郎さんだから、当時より俳優として認められたいという思いもあったかもしれません。結局、そういう話はしなかったですけど、『花子とアン』は自分が駆け出しだったこともあって、納得のいく演技が全然できず、評判もよくなかったので…。今回、それがトラウマになっているんだなと感じました。(トラウマは)この先も残るものだとは思います」と苦い記憶も赤裸々に打ち明けた。
オンエア上、次郎とのぶが会ったのは第37回(5月20日、お見合い)、第39回(5月22日、プロポーズ)、第40回(5月23日、再プロポーズ&受諾)の3度という“スピード婚”。「やっぱり朝ドラは難しいなと、あらためて実感しました。15分でどんどん展開していきますし、特に今回は3回会っただけで結婚まで決まるストーリーなので、2人の心が本当に通い合う瞬間を表現できないと、説得力がない。台詞も現代口語とは隔たりがありますし、そりゃ駆け出しに簡単にできるものではありませんよね。今回は土佐ことばもあるので、さらに難易度が上がったんですけど、撮影初日(第37回と第40回の料亭シーン)は、柳川さんが『ここは目を見て、真っすぐ言おう』といった細かい演出をしてくださって、個人的にはいい芝居になりました。のぶの心が開いていく感じがして、次郎の感情も動いて、2人の心が通い合う瞬間があったと思います」と振り返り、手応えを語った。
今回、中園氏と特にやり取りはしていないものの、その脚本の魅力は「パンチライン(決め台詞やオチ)」と分析。「『やまとなでしこ』(00年10月期のフジテレビ“月9”ドラマ)の『残念ながら、あなたといると私は幸せなんです』。子どもの頃に再放送で見ましたけど、よく覚えています。今回だと、のぶに戦争が終わった後のこと、未来を想像させる一連の台詞。重要なことしか言わないので、全部が難しかったですけど、全部が印象的です」と明かした。
出番こそ多くはなかったものの、ドラマ前半(戦前・戦中)と後半(戦後)の橋渡し役となる重要なキャラクター。のぶ、そして視聴者の記憶にその存在を焼きつけている。
インターネット上の反響については「普段は新宿武蔵野館(自身の出演作が度々上映される映画館)にしかいないので(笑)、『花子とアン』の時と同じく、朝ドラの影響力の大きさは畏怖しています。SNSの投稿を読むこともありますけど、うれしいし、怖いし、アンビバレンスな気持ちです」と率直に吐露。「視聴者の皆さん全員がSNSをしているわけでもないと思うんですけど、今は好評の声にも批判の声にも影響力されて、作品の企画が動くこともあるので、それに対しては懐疑的でもあります。やっぱりアンビバレンスですね」と持論を展開した。
「いつも以上に自分の心が震えていないと、通用しない脚本。中園さんの言葉に魂を宿らせなければ、と向き合ったので、愛着も湧きましたし、『花子とアン』の時の悔しさもありましたし、だから、自分が思っていた以上に頑張ることができました。それが視聴者の皆さんに伝わったのなら、本当によかったなと思います」
=インタビュー(3)に続く=
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