将棋連盟新会長は初の女性 羽生善治→「女性版羽生」にバトンタッチ 「私が選ばれたことが挑戦」

[ 2025年6月7日 05:00 ]

清水市代女流七段が将棋連盟新会長に就任

日本将棋連盟・清水市代新会長(撮影・我満 晴朗)
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 日本将棋連盟は6日、東京都内で棋士総会と理事会を開き、今期限りで退任した羽生善治会長(54)の後任に女流棋士で常務理事の清水市代女流七段(56)の新会長就任を選出した。女性の連盟会長就任は史上初。清水新会長は記者会見で「偉大なる羽生善治会長の後任ということで緊張しています。新体制の下、気持ちを一つに進んでまいりたい」と決意表明した。会長の任期は2年。

 盤を前にした対局姿勢のように、毅然(きぜん)とした語り口が印象的だ。「将棋界にとって、私が選ばれたことが挑戦だと思う」と独特な表現で史上初の選任を語った。歴代会長は全員が「棋士」。女性初と同時に、棋士ではない人の会長就任も初となる。昨年、創立100周年を迎えた連盟が新たな一歩をしるしたことになる。

 棋士総会では、女流タイトル戦の白玲戦を通算5期保持すれば、棋士に編入する案も可決した。棋士になるには養成機関の奨励会を突破するか、プロ編入試験の合格が条件。今回の棋士編入制度は、棋士を目指す女流棋士にとって新たな道が開かれたことになる。女流同士の対局結果だけで棋士資格を得る特別規則に違和感を持つ棋士も多かったが、旧態依然とした慣習を打破する姿勢を示したともいえる。

 一方、昨年表面化したのが、女流棋士の産休取得と棋戦運営面での齟齬(そご)。タイトル戦運営を予定通り進めるため、妊娠中の女流棋士が不戦敗となるケースがあった。この点の対応について清水新会長は「正解はないと思う。対局者の負担にならないようにしたいが、その都度その都度対応していきたい」と話すにとどめた。

 これまで女流名人10期など女流タイトル通算獲得数は歴代2位の43期を誇る。4大タイトル全てで永世称号「クイーン」を獲得。力強い将棋が持ち味で「女性版羽生」と呼ばれたこともある。2020年には史上初の女流七段に昇段するなど、長く女流棋界をけん引してきた。

 藤井聡太王将(22)=7冠=の存在により、かつてないほど注目を集める将棋界。新しい旗振り役の下で、新たなフェーズに入った。 (我満 晴朗)

 ◇清水 市代(しみず・いちよ)1969年(昭44)1月9日生まれ、東京都出身の56歳。師匠は故高柳敏夫名誉九段。将棋は父の影響で小学3年生の時に始めた。85年4月に16歳で女流棋士に。96年には女流棋界で初めて4大タイトルを完全制覇。2017年からは女性初の日本将棋連盟常務理事に就任し、棋界の発展や普及にも貢献。趣味は茶道、読書、家庭菜園。

【羽生九段任期終え「体感は長かった」】
 羽生九段が総会後、報道陣の取材に応じ「時間としては2年間だったんですけれども、体感としてはかなり長かった」と述懐。清水新会長に対しては「将棋のポテンシャルを生かして将棋界を発展させていただければと思う」と期待を寄せた。今後は棋士に専念してタイトル獲得通算100期を目指す。ちなみに会長職再登板については「終わったばかりなので…。全くの白紙です」と笑って答えた。

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