浅香あき恵(1)まもなく芸歴50年 新喜劇代表する女優なのに「いまだに対応できない大阪のボケ」
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まもなく芸歴50年を迎える吉本新喜劇の浅香あき恵(68)。中学生の時に文化祭で初めて人前で演技を経験してから、ずっとこの仕事に魅せられ続けている。その頃に夢見ていた女優像とは少し違ってはいるけれども、お客さんを笑わせる今の姿に後悔などは一切ない。そんな吉本きっての大女優が初めて挑戦する「2人芝居」。最も信頼する後輩・酒井藍(38)との2人だけの舞台に、今から胸を高鳴らせている。(取材・構成 江良 真)
【浅香あき恵インタビュー(1)】
◆◆ 「藍ちゃんと飲んで盛り上がったのがきっかけ」 ◆◆
―芸能生活50年を迎えるプロジェクトで、2人芝居をされるんですね。
「初めてなんです。まあ、50周年は体裁として言ってるだけなんです。ただ、新しいことに、やったことないことにチャレンジしたくて。言っても人生後半期ですから。それに、新喜劇はコメディーやけど劇だし芝居なので、お笑いとかギャグというのは全然抜きにして、お芝居でお客さんを楽しませることがどこまでできるか。感動とか感銘を与えることができるのか。そういうチャレンジはしてみたいと思っていました。それを勝手に吉本がプロジェクトとか言うから(笑い)」
―共演の酒井藍さんも楽しみにされていらっしゃるんでしょうね。
「そうですね。実は藍ちゃんと飲んでいたときにやってみたいね、と話していたのがきっかけになっているんです。お互いにまだ手探りで、もしこれで2人芝居がこんなに楽しいんやと思えば、またお相手を替えてやってみようかな、とは思っています」
―そういう意味では一番やりやすいお相手なのではないでしょうか?
「そうですね。藍ちゃんは後輩ではあるけど私より数倍お芝居をちゃんと考えてる人で、本当に芝居が大好きな子。2人でやるんだったら私を引っ張っていってくれる力量のある人とやりたいと思っていたので、あの子に引っ張ってもらおうと思ってます(笑い)」
―藍さんにも取材させていただいたこともあるんですけど、座長になったときも一番喜んでくれたのは浅香さんだったとおっしゃってましたから、たぶん最も心を許している先輩なのが浅香さんなのでしょうね。
「あの時は本当にうれしかったですね。お芝居が大好きな子やから、この子が座長になったら本当にいろんなお芝居の形を作ってくれるんやろな、と思いましたし、実際に今もいろんなことを考えて、常に想像力豊かなんです。常にこうしたらどうやろ、ああしたらどうやろ、と頭に描いている子なので、その想像力を少しいただきたいくらい。あの子とやるとどうなるんやろな?というのを考えると、とても楽しくなりますね」
―笑いの要素はかなり高めではあるんでしょうか?
「うーん、お芝居を見てて、笑わはる人は笑うやろなと思ってます。それはギャグとかそういうのではなくて、お芝居として笑ってくれはるかなと思うところは何カ所かあります。でも、笑わそうとは特にしていません」
―いわゆるいつもやられている新喜劇とは一線を画すような。
「そうですね。脚本のお~い!久馬さんもせっかくやるんやから、普段見られないあき恵さんを見せたい、と言ってくださっているので、新喜劇の人でもこんな芝居ができるんや、と思ってもらいたいし、私や藍ちゃんを推してくれている人にはこんな姿が見れるんだ、と思ってもらえたらいいなと思います」
―じゃあ、普通の芝居のファンにもアピールできるような?
「そう思ってます。でも、こればっかりは感性ですからね(笑い)」
◆◆ 女優は目指していたけど「まさか大阪でコメディー女優とは…」 ◆◆
―それにしても、まもなく50年という芸歴になられますが、これほど長い女優生活は想像されていたのでしょうか?
「全然。しかも、大阪で、コメディー女優というのはまったく想定外でした(笑い)。私は出身が大分なので、ドリフの加藤茶さんが話す、してまんねん、とか、やっとりまんねん、というなんちゃって大阪弁しか知らなかったんです。本当に何もないところで育っただけに、純粋培養で大阪の地で育った人はすぐボケたり突っ込んだり対応できるんですけど、私はいまだにできない(笑い)。だから自分自身がおもしろい人だとか何ひとつ思ってなくて、普段の会話とかでも、ボケてる人にほんま?とか言って、いやボケてますねん!って言われるくらいです(笑い)」
―(笑い)でも、それは天然という言われ方で、大阪では愛されキャラですけどね。
「そう!素がボケてるらしいんですよね(笑い)。だからまあ、舞台でも素材として立って、お料理をしてくれる人に合わせていくというやり方が性に合ってるのかな、と思っています」
―なるほど(笑い)。
「そんな感じだからギャグとかボケとかツッコミとかいまだにできない(笑い)。いつの間にか吉本の舞台に立ったというような状態から毎日毎日舞台に立たせられて、休みたいと言っても、休むんやったら明日から来んでいいよって言われて。演目も1日いくらなんで、7本やっても8本やっても1日分しかもらえず、それでずーっとやってきたから、いわばたたき上げですよね。そこの部分の強さはあるかなあ、とは思っています」=(2)に続く
◇浅香あき恵(あさか・あきえ)1956年(昭31)10月23日生まれ。大分市出身の68歳。高校卒業後、女優を目指して上京するも、希望の劇団に入れず、知人の紹介で吉本新喜劇入り。物怖じしない性格もあり、若い時から頭角を現した。マドンナ役を演じながら「ブサイク」キャラも演じる唯一無二のキャラクターとして存在感を発揮。また、情にもろく後輩思いで、楽屋でも常に話題の中心にいる。
◇浅香あき恵ニュープロジェクト第1弾「2人芝居」(ザ・プラン9お~い!久馬作・演出)4月26日、大阪・SPACE14(心斎橋パルコ14階)で15時30分開演。前売4000円、当日4500円。
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