【名人戦】藤井名人 第1局、豊島九段下しタイトル戦16連勝 大山15世名人の記録にあと1

[ 2024年4月12日 05:00 ]

名人戦第1局2日目に臨む藤井聡太名人(日本将棋連盟提供)
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 将棋の第82期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負の第1局は11日、東京都のホテル椿山荘東京で2日目が指し継がれ、先手の藤井聡太名人(21)=王将含む全8冠=が141手で挑戦者・豊島将之九段(33)に先勝した。

 とっぷり日が暮れた時点でも形勢はほぼ互角。「基本的には苦しい」と、やや押され気味だった藤井は意を決して攻め合いを選んだが、豊島に巧妙な攻めを見せられて敗色濃厚に追い込まれた。だがそこから8冠の底力を発揮する。致命的に思えた香の田楽刺しをひらりとかわし、自王を安全地帯に導いてから右桂を跳ねて大逆襲を実現させた。

 過去のひのき舞台で何度も演じてきた大どんでん返し。タイトル戦16連勝で、大山康晴15世名人の持つ歴代記録「17」にあと1勝と迫ったものの、藤井は「内容的に押されている時間が長いので、しっかり振り返らなければ」と反省しきりだ。

 一方で大魚を逃した豊島は、失着となった香のノータイム打ちを「ひどかった」ともらしながらも「久しぶりに(名人戦を)一局経験できた。次もしっかり準備して、また頑張りたい」と前向きの弁。第2局は23、24日に千葉県成田市で行われる。

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