SF作家・山本弘さん死去 68歳 誤嚥性肺炎 「ラプラスの魔」「アイの物語」「MM9」など

[ 2024年4月4日 12:22 ]

 SF作家の山本弘(本名・山本浩=やまもと・ひろし)さんが、3月29日に誤嚥性肺炎のため死去したことが分かった。68歳。本人のSNSを通じ、遺族が伝えた。

 山本さんのSNSを通じ、遺族が「去る3月29日午前10時12分 山本弘は誤嚥性肺炎のため永眠いたしました」と報告。「2018年に脳梗塞を発症後 皆様の応援に支えられながら 6年に渡る闘病生活を送った末 穏やかに旅立ちました」とした。

 「好奇心旺盛だった故人は良き仲間にも恵まれ自分の好きなことを全力で楽しんでいたと思います 生前中のご厚誼に深く感謝申し上げると共に 謹んでお知らせいたします」と感謝を記した。

 老舗出版社・東京創元社も「2024年3月29日(金)、作家・ゲームデザイナーの山本弘氏が誤嚥性肺炎により68歳でご逝去されました。葬儀は近親者で営みました」と訃報を伝えた。

 山本さんは1956年、京都府出身。78年「スタンピード!」で第1回奇想天外SF新人賞佳作を受賞。88年「ラプラスの魔」で本格的に小説家デビューを果たした。87年にはクリエーター集団「グループSNE」の一員として、RPG「ソード・ワールド」の立ち上げに参画。「サーラの冒険」シリーズをはじめとする「ソード・ワールド」に基づく小説の執筆などを手がけた。2003年「神は沈黙せず」が第25回日本SF大賞の、07年「MM9」が第29回日本SF大賞の候補作に。06年「アイの物語」は第28回吉川英治文学新人賞ほか複数の賞の候補となった。2011年「去年はいい年になるだろう」で第42回星雲賞(日本長編部門)を、16年には「多々良島ふたたび」で第47回星雲賞(日本短編部門)を受賞した。

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