桂春蝶「お客さんもコロナを乗り越えてくる。演者も覚悟がいる」 2年ぶり開催「くしかつの会」

[ 2021年8月12日 20:04 ]

神戸新開地・喜楽館で初開催の「くしかつの会」をPRする左から)桂かい枝、桂春蝶、桂吉弥
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 桂吉弥(50)、桂春蝶(46)、桂かい枝(52)の同期落語家が集う3人会「くしかつの会」(9月8~10日)の制作発表会見が12日、神戸新開地・喜楽館で開かれた。

 1994年入門の落語家で中心的存在として広く活躍する人気者3人が「94(くし)から活(かつ)動」と「くしかつの会」として集うのは17年に始まって今年で4回目。昨年は新型コロナ禍で企画せず、2年ぶりの会は初めて神戸の「喜楽館」で開催となった。「なかなかお客さんを集めるのは難しいけど、同期パワーで」とかい枝。「三者三様の芸をみてもらいたい」と春蝶。「3人でやらせて頂けるのは嬉しい。来にくい状況ですが、3人をみておくべきです」と吉弥はアピールした。

 3日間開催で、交替でトリを務める。吉弥は「自分で創った3作で、お客さんをどう納得させるか挑戦の場」」と新作落語「ちゅうがえり」「にょろにょろ」「メリーさん」を披露。「50歳になったら勝負。そのためのネタを」と春蝶は「ねずみ」「死神」「紺屋高尾」を選択。かい枝は「星野屋」「茶屋迎い」「船弁慶」を演じるが「自分が(2人に)負けないようなネタで。にぎやかでチャレンジ気味のものを」と師匠の5代目桂文枝さんが1番好きだった「船弁慶」のネタに挑む。吉弥からは「先代の文枝師匠、メチャ面白かった。それをあえてやるのがかい枝さんです」とプレッシャーもかけられた。

 新型コロナ禍で、高座での仕事も激減。だが、手をこまねいて我慢している場合ではない。「落語って人生をかけてやってもいい仕事」という吉弥に、「お客さんもコロナを乗り越えてくる。演者も覚悟がいります」と春蝶も真剣な“笑い”を届ける構えだ。

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2021年8月12日のニュース