つかこうへいさん伝説作品「新・熱海殺人事件」で新・紀伊国屋ホール10日こけら落とし

[ 2021年6月10日 05:30 ]

大開脚を見せる能條愛未(左)、右は荒井敦史(撮影・尾崎 有希)
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 AKB48グループ総監督の向井地美音(23)と元乃木坂46の女優能條愛未(26)がダブルキャストでヒロインを演じる舞台「新・熱海殺人事件」(10~21日)の通し稽古が9日、会場の東京・紀伊国屋ホールで行われた。

 1月から改修工事に入っていた同劇場。日本の演劇の聖地として57年間の歴史の中で最も上演されてきた、73年初演の故つかこうへいさんの代表作「熱海…」シリーズが新装こけら落とし公演となる。10日の初日を前に、単独で初の舞台出演となる向井地は「AKBから外に飛び出すのが初めてなのに、いきなり歴史ある作品に出させていただけて光栄です」と感慨深げに語った。主演の荒井敦史(28)演じる部長刑事の愛人の刑事役。「これまでたくさんの人が演じられてきたのとは違うロリキャラ」と、歴代ヒロインが演じてきたキャラクターとは一線を画す。

 稽古期間中に峯岸みなみ(28)の卒業コンサート(5月22日)などグループの仕事が重なり、ハードスケジュールの中で挑んだ向井地について、総合プロデューサーの岡村俊一氏(59)は「最初は共演者に勢いで押され気味でしたが、だんだんなじんで追いついてきた」と振り返った。向井地は「自分で提案したセリフも採用されているので楽しみにしてください」と充実した表情で呼び掛けた。

 能條は自身初挑戦となるセクシーキャラで、V字の大開脚を繰り出すなど新境地を開く。「熱海…」シリーズに出演歴がある荒井らを横目に「私は初参加なので、みんなに負けないように頑張ります」と意気込んだ。

 24日からは元HKT48の兒玉遥(24)がヒロインの「改竄・熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン」の上演が控える。

 ドラマ「Dr.コトー診療所」「プライド」などの監督を務めたフジテレビの中江功氏(57)が演出を担当。「願いは無事に初日を迎えることだけです」と祈るように話した。

 《つかさん長女・愛原実花、父のリトグラフに感激》紀伊国屋ホールの新装にあたり、同劇場で数々の作品を上演してきたつかさんと井上ひさしさんのリトグラフ(石版画)がロビーに飾られた。この日、除幕式が行われ、つかさんの長女で女優の愛原実花(35)と、井上さん主宰の劇団こまつ座の社長で三女の井上麻矢さん(54)が出席。愛原は「父が一番愛した劇場に写真を飾っていただけて本当にうれしく思います」と感激した様子だった。

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